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1.謝罪とは、反省の気持ちや再発防止などを表明し、相手からの許しを請うための行為であって、本当のゴールはその先にある。
2.謝罪会見は8つのステップで進行する。挨拶・自己紹介、謝罪、経緯・原因、再発防止策、賠償、質疑応答、最後に再度謝る、締めの挨拶だ。
3.企業は、日頃から謝罪訓練をしておくべきだ。まず、起こり得るリスクを大量にリストアップする。そのうえで、そのリスクに直面したとして対策をシミュレーションする。
テレビも雑誌も謝罪ばかり――そう感じたことはないだろうか。企業の役員や政治家からタレントまで、毎日のように誰かが謝っているように思える。
どうやらその感覚は間違っていないようだ。本書の冒頭には、2018年の主な「謝罪事件」が列挙されている。その数なんと30件以上。日々いかに多くの「謝罪」が行われているかがわかるだろう。
本書は、そんな時代を生き抜くための必読書である。著者は「謝罪マスター」の竹中功氏だ。竹中氏は吉本興業で広報担当としてメディアとの窓口を務めてきたほか、コンプライアンスやリスクマネジメント管理委員として、さまざまな謝罪の現場に立ち会ってきた。そして現在は、広報や危機管理のコンサルタント活動を行っている。そうした経験によって得た知見をもとに、問題解決のためのメソッドを指南するのが本書である。
本書の読みどころは、連日メディアで報道された「大学アメフト反則タックル事件」を取り上げた章だ。この事件のあと、2つの記者会見が行われた。1つは反則タックルをした選手による会見、もう1つは反則タックルをした選手が属するチームの監督とコーチによる会見だ。この2つの会見を比較しつつ、謝罪のあるべき姿が示される。
SNSでの情報発信が容易になった現代、誰もが「謝罪する側」に立たされる可能性がある。そんな事態に備え、今すぐにでも手に取るべき一冊だといえるだろう。