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1.つらいことをやる必要はない。著者はサラリーマンとしての適性がないと自己分析し、消去法的に起業という道を選んだ。そんな著者が提唱するのは、上場やイノベーションをめざさない「しょぼい起業」だ。
2. 「しょぼい起業」において重要なのは、生きているだけでかかるコストを利益に換えることだ。たとえば飲食店でいうと、自分が食べるごはんを多めに作り、余った分を売るような考え方だ。生活の中で自分のやれること・日常やっていることを事業化すればいい。綿密な事業計画や資金調達、オフィス、人材採用、広告宣伝は必要ない。
あなたは自分自身のことを、「サラリーマンに向いていない」と感じたことはないだろうか。早起きが苦手だったり、満員電車に耐えられなかったり、人の指示を受けて行動するのが苦手だったりする人はきっと、何度もそう感じつつ、「これしか生きていく術がないから」と我慢してきたはずだ。
そんな方にお読みいただきたいのが本書である。著者のえらいてんちょう氏はまさに、サラリーマン適性がないタイプだ。その自覚があったため、就職活動をせず、起業を選んだという。
起業といっても、いわゆる学生起業のようなキラキラしたものではない。人づてに文字起こしや原稿作成の仕事を受ける、何でも屋のような存在だった。その後リサイクルショップや学習塾、バーなどをオープンさせ、いまは事業を売却して会長という立ち位置にいる。
著者が提案するのは、綿密な事業計画も、資金調達も、人材採用も、広告宣伝もしない「しょぼい起業」だ。「しょぼい起業」では、事業にかかる費用を最低限に抑えるとともに、生きているだけでかかるコストを利益に換える。シンプルでありながら、潰れようのない起業方法だといえるだろう。
就職活動がうまくいかずに苦しんでいる人や、サラリーマン生活になじめずに息苦しさを感じている人に、ぜひ本書を手に取ってほしい。「しょぼい起業」の存在を知るだけでも気が楽になるだろうし、実際に起業するにあたっては、これ以上の参考書はないはずだ。