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1.世界はどんどん物騒になり、社会の分断が進み、環境は悪化していると多くの人は思い込んでいる。しかし統計データを見ると、世界は基本的にどんどん良くなってきている。
2.人々が世界を誤って認識している原因は、本能からくる思い込みにある。
3.本書で紹介する「ファクトフルネス」を日常に取り入れていくことで、そうした思い込みから脱して事実に基づく世界の見方ができるようになる。判断力が上がり、何を恐れ、何に希望を持てばいいのかを見極められるようになる。
もし「世界はどんどん悪くなっている」と感じているとしたら、それは事実に反している。それどころか世界は確実に、どんどん良くなっている。
ファクトフルネス(FACTFULNESS)とは、「データを基に世界を正しく見る習慣」を意味する。多くの人は、「自分が知っている世界は、事実とそうかけ離れたものではない」と信じこんでいるだろう。それでは本書に用意された、人口、貧困、教育などについての13の質問に答えてみて欲しい。国際的に活躍しているエリートさえ、ほとんど正解にたどり着くことができなかった質問である。
どうして世界についての間違った認識が蔓延しているのだろうか。もちろんセンセーショナルなジャーナリズムや、脅しをかける活動家の責任もある。しかしその根本には、私たちの本能に根ざした思い込みがある。本書ではデータに基づいた真実の世界の姿を私たちに示し、そうした思い込みを克服する習慣、すなわちファクトフルネスを身につけるよう提唱している。
事実に基づいて世界を見ることのメリットは、なんといってもそれが役に立つからだ。世界が少しずつでも良くなっていることがわかれば、極端な意見に惑わされることもなくなり、世界を確実に変えている小さな進歩が見えてくる。そしてそれを後押ししようという勇気も湧いてくるはずだ。