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1.過去の作品は、発想の材料となる。本業とは違う世界の作品もインプットしておくとよい。
2.アイディアは、思い浮かぶものではない。考えるものだ。
3.広告の価値は受け手が決める。作り手の意見を押し通すべきではない。
4.3人に1人が「あるある」と思うくらいが、コピーとしてちょうどいい。
5.自分にとっての「当たり前」が強みになることもある。
6.人々の心の中にある思いを言い当てることで、共感を得られる。
映画のコピーとしてありふれた表現である「全米が、泣いた」。もちろん私たちは、そのコピーを額面通りに受け取ることはない。しかし、本書はそれをあえて「全米は、泣かない。」と言葉にすることによって、コピーライティングの難しさ、そしておもしろさを表現している。秀逸なタイトルだ。
本書はお笑いトリオ「グランジ」のメンバーである五明拓弥氏が、業界をけん引するトップコピーライターやCMクリエイターにインタビューする形式で進められる。登場するのは、一度は耳にしたことのあるコピーや誰もが知っているCMを手がけている、超大物ばかりだ。
あの有名なコピーはどのように生まれたのか。あのCMはどうやって作られたのか。各人の広告に対する考え方や、アイディアの出し方、さらには業界の裏話なども随所に盛り込まれており、読者を飽きさせることがない。さらに、インタビューの最後には、クリエイターたちから著者へ、CMの企画立案やコピー作りなどの「課題」が課される。著者がその課題に挑戦した結果とともに、クリエイターたちによる講評が掲載されている。プロの添削から、テーマに対する目の付けどころ、思考の道筋などをうかがい知ることができ、非常に興味深い。
コピーライティングやCM制作を仕事にしたい人だけでなく、言葉に関心がある人にとっては、手に取るべき一冊であるといえる。