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GoogleやFacebookの創業者など、数多くのイノベーターを輩出する「モンテッソーリ教育」。
最近では、史上最年少で七段に昇段した将棋棋士の藤井聡太さんが受けていたことで話題となり、「子どもの才能を伸ばす教育手法」としてその名が知れ渡りました。
そんな「モンテッソーリ教育」ですが、多くの人にとってはあまりなじみがなく、ハードルが高いイメージがあるのではないでしょうか。
『0~3歳までの実践版 モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす!』は、「モンテッソーリ教育」に興味はあるけれど、何をしたらいいかわからない人に最適な本。
すべての成長の土台となる0歳~3歳にフォーカスして、家庭で実践できることを説明したものです。少しだけ内容を見てみましょう。
0歳からの教育などと聞くと、幼いうちから先まわりして知識を詰め込む「早期教育」をイメージする方も多いかもしれませんが、実はモンテッソーリ教育はその逆です。わが子の成長段階をまず知り、適切な環境を整えていく。何を「いつ」与えるのか、そのタイミングをとても大切にする「適時教育」なのです。
(本書P.28より)
名だたるイノベーターが受けていたと聞くと、つい子どもに負荷を強いるエリート教育のようなイメージを持ちますが、そうではありません。何よりも子どもの「今」を大切にするのが「モンテッソーリ教育」です。
特に知っておきたいのは子どもの「敏感期」。何かに強く興味を持ち、集中して同じことを繰り返す、ある限定された時期のことです。例えば「運動」に関しては、生後6か月~4歳半ごろ、「書くこと」については3歳~5歳ごろ、「読むこと」は4歳~5歳半ごろが敏感期となります。
子どもたちは敏感期に、それぞれの活動を集中して繰り返すことによって、感覚を養い、動作を身に付けます。やがてその活動が上達することで達成感を得た子どもたちは、次の成長のステップに進んでいくのです。
本書によれば、子どものイタズラは敏感期のあらわれだといいます。
例えば、子どもがお母さんの化粧品のビンを次から次に開け、口紅の中身を出し放題していた場合。大人はそのイタズラに驚いて頭ごなしに叱り、物を取り上げて手の届かない場所にしまい、取り上げられた子どもは烈火のごとく泣きわめく……という展開が想像できます。
こんな時に役立つのが敏感期の考え方。0歳~3歳の子どもは、自由に動き始めた手指を、いろいろ使ってみたいという強い衝動に駆られる「運動の敏感期」にあります。
その知識を持った上で、先ほどの行為を捉え直すとどうでしょう。
子どもは「ひねる」ことができるビンのフタを見つけてきて、うまく開けられたことで「できた!」と喜びを感じ、同じ動作を何度も繰りかえすことで達成感を得る、まさに成長のサイクルの真っ只中にいたとも考えられます。
事前に知識を頭に入れておくと、イタズラが起きたときにも冷静に対応できそうです。
それでは、子どもが「いつもの服と違う!」「いつものお散歩のルートと違う!」と、自分なりのこだわりを提示して怒ったときは、どう反応するべきでしょうか。
大人にとっては「うちの子はこだわりが強くて気難しい……」と悩みの種になりがちですが、実は「こだわり」も子どもの成長にとっては大切なこと。
0歳~3歳の子どもは「秩序の敏感期」にあります。これは、子どもたちが世界の状況やルールを秩序づけて理解していく時期。行動の順序や習慣、場所などの環境が「いつも同じであること」が、子どもの安心を生み、心身を安定させていきます。
本書によれば、こだわりが強い子どもは、物事を順序づけて整理することができるようになり、そうした経験が、将来自分で活動するときに「段取り」を組める力につながっていくといいます。
子どもの成長をフォローするためには、子どもの行動の背景にあるものを知識として持っておくことが重要です。
本書では子育てする上で知っておきたいことを、「運動の敏感期」「秩序の敏感期」、そして「言語の敏感期」に分けて説明しています。知識の習得だけでなく、実際に行動に移すところまでを目標としているのがポイント。
「日常動作の仕方」「衣服の選び方」といった基本的な知識から、「イヤイヤ期の乗り越え方」「トイレトレーニングの仕方」といった発展的な内容まで、その時々の子どもの成長段階に合わせた支援や対応の方法が具体的に記載されています。
月齢ごとのチェックポイントが明記してあり、特に気を付けたい部分についてはイラストや写真付きで解説されているため、わかりやすさもバッチリ。
▼子どもが一人で服を着るコツ(本書P.202~203)
これから子どもを迎える人はもちろん、子どもをいつも叱りすぎてしまう、子どもの行動を理解できるようになりたいといった人には特におすすめの一冊です。
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