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他者とのつながりを見つめ直す「処方箋のような本」として、複雑な現代社会を生きる人々の心に響き、累計38万部を突破したベストセラー『友だち幻想』。
2016年に亡くなった著者の菅野仁さんがかつて出版し、これまで入手困難だった『愛の本――他者との〈つながり〉を持て余すあなたへ』が、12月12日(水)に文庫化されました。
『友だち幻想』の4年前、2004年に出版された本書は、他者や社会をどのように考え、どう関わっていけば「幸福」になれるのかという、『友だち幻想』と同じテーマを扱った、原型ともいえる作品。ドイツの社会学者・ジンメルの思想に基づいて、人間関係に悩む現代人の心にアプローチしています。
絵本作家・イラストレーターである、たなか鮎子さんの美しく繊細なイラストとのコラボレーションも見どころのひとつ。「つながり」の中で自分を活かすために、私たちはどう考え、行動すればいいのか。やさしく語りかけるような文章で、自ら考えるためのヒントを与えてくれる一冊です。
〈いまよりちょっとましな自分〉を求め、それをめざして一歩踏み出すこと。相手にすべてをわかってもらおうと期待しすぎないように、でも自分を表現し、自分を他者に開いていくことをあきらめないこと。自分の可能性にとって「壁」のようにたちふさがっているかにみえる「社会」に対して、なんとかたじろがない〈力〉をちょっとずつ身につけていくこと……。「幸福のデザイン」にとって必要なことは、つまりこういうことだとぼくは思う。(本文より)