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1.新しいなにかを生むために必要な試行錯誤力とは、決める力、発想力、生きる力の組み合わせであり、これらは子どもへの接し方を工夫することによって、家庭でも鍛えることができる。
2.子育ての目的は、子どもたちが自立し、自ら幸せと思えるようになることだ。勉強の偏差値や学校・就職先のブランドが重要なのではない。
3.子どもに対してすぐに答えを与えてはいけない。親の役割はあくまでも「ヘルプ」ではなく「サポート」だ。代わりにやってあげるのではなく、やり方を伝えるだけに留めるべきである。
いま人間がやっている仕事の多くが、いずれAIやロボットに代替されるのはまちがいない。そんななか、いまだにAIにはできないといわれているのが、新商品開発や新規事業、すなわち試行錯誤しながら新しいものを生み出す仕事である。新規事業やスタートアップ企業の立ち上げを仕事にしている人は近年大きく増えており、今後も数を伸ばしていくだろう。このような時代の流れを考えると、子育てのやり方も変わっていってしかるべきだ。
著者の三谷氏は本書のなかで、これからの未来を生きていく子どもたちに必要な「試行錯誤力」を身につけさせる方法を指南する。三谷氏自身も3人の子どもを育てており、さらには教育の世界にも深く関わっていることからか、「人材育成」に対する熱い想いがひしひしと伝わってくる。
これからはいい学校に入っていい会社に就職できれば安泰、という世のなかではなくなっていくだろう。どんな未来が待っているのかについてしっかりと考え、未来に向けて必要な力を鍛えるために、子どもたちと家庭でどう接していけばいいのか、いま一度しっかり考えなおす必要がある。
子どもたちに自ら未来を切り拓いていけるようになってほしいとき、親としてなにができるのか。本書を通じて思索を深めるとともに、実践に移していただければと思う。