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「自分の意見をうまく伝えたい」「交渉や営業が得意になりたい」「いいアイデアが浮かぶようになりたい」「仕事や勉強の成果をもっと出したい」こんなふうに思っている方は多いのではないでしょうか。
実は、たくさん本を読んだり、セミナーを受講したりして「インプット」しても、「アウトプット」の方法を間違えていると、自己成長することはできません。なぜならば、それが脳の仕組みだからです。
書籍『学びを結果に変えるアウトプット大全』には「日本一アウトプットをしている精神科医」である著者が、数万時間を越えるアウトプット経験をもとに確立した結果に繋がる「アウトプット術」を収録。今回はその一部をご紹介します。
圧倒的に結果を出し続けている人は、決まってインプットよりアウトプットを重視しています。知識を詰め込むインプットの学びだけでは、現実は変わりません。実際に知識を使い、アウトプットをすることで、脳はその知識を「重要な情報」ととらえ、初めて長期記憶として保存し、現実にいかすことができます。これが脳科学の法則です。
「小、中学校の頃は、教科書を読むだけで内容を記憶できた!」という人もいるでしょう。スポンジが水を吸い込むように記憶し、経験として蓄積できるのは、せいぜい20歳まで。20歳を超えると、神経ネットワークの爆発的成長は終了します。
アウトプット中心の学びに切り替えないと、記憶に残らず、経験値としても積み上がりません。私の調査では、約9割のビジネスマンは、インプット中心の学び方や働き方をしています。多くの人が、大切な時間とお金を無駄にしているのです。
「アウトプットが苦手」という人は、どんなアウトプットからスタートすればいいのでしょうか? まずは、「話す」ことから始めましょう。「昨日、こんなことがあってさ」と昨日の出来事を友人や同僚に話すということも、立派なアウトプットなのです。読んだこと、聞いたこと、自分が体験したことについて、 第三者に話してみましょう。
たとえば「昨日、読んだ本に書いてあったんだけど……」という話を、家族、友人、後輩にする。1週間以内に3回、本の感想を人に話すことができれば、アウトプットの法則である「2週間に3回使った情報は、長期記憶される」を楽にクリアできます。脳内にある情報、あなたの考え、思考、想いなどを、言語化して外界へ吐き出す。それだけで脳は活性化し、記憶の増強、定着にも大きく貢献するのです。
本を読んだ感想、映画を観た感想、テレビ番組を見た感想、スポーツの試合を見た感想、おいしいものを食べたグルメ感想。何から始めてもいいので、まずは「感想を人に話す」ことからアウトプットをスタートするといいでしょう。
「感想を話す」ときのコツは、「自分の意見」「自分の気付き」をひとつでいいので盛り込むことです。よくSNSで「話題のラーメン店に行きました!」という投稿がありますが、肝心な感想が書かれていないことも多くあります。それがどんな味で、おいしいのかおいしくないのか、堀り下げることが大切です。
「質問する」というのは最も簡単で最も効果的なアウトプット法のひとつです。「他人に質問する」のもそうですが、「自分自身に質問する」というだけでも、脳は圧倒的に活性化します。
ある研究結果があります。アフリカの首都を記憶させるテストで、事前に5択問題を受けたグループと、従来の暗記形式で勉強したグループに分けました。翌日にどれだけ記憶しているかを再テストしたところ、「事前テスト」のグループのほうが、10~20%も高い得点を取ったのです。事前に質問をしてから勉強するだけで、記憶効率が大幅にアップするということがわかります。
セミナーでの学びを定着させたいときも同じです。たとえば「アウトプット力養成講座」のときは、事前に「あなたがアウトプットに関して、最も悩んでいることは?」と質問をして、参加者全員に記入してもらいます。事前に「自分が何をいちばん学びたいか?」を明らかにすることで、その内容に注意が向くようになり、集中力が高まるのです。
ビジネス書の内容を定着させたいときには、読み始める前に「自分はその本から何をいちばん学びたいのか?」を自分に質問して紙に書きましょう。結果として、あなたが学びたいことがしっかりと吸収され、記憶に残りやすくなります。 このように、勉強を開始する前に「何を学びたいか」を自分に質問するだけで、学びの効率が大幅にアップするのです。
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