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1.OKRを導入する前に、まずミッションを定めるべきだ。誰もが覚えられるぐらい短く、それでいて人を鼓舞させ、向かうべき道を指し示す言葉を選ぼう。
2.OKRとはO(目標)とKR(主な結果)からなる。Oはミッションに似ているが、より短期的なものだ。KRはOを達成するための定量的な行動指標である。
3.OKRをうまく導入するうえでは、(1)最初のうちは会社のOKRを1つだけ定める、(2)全社で導入する前に1つのチーム内で導入する、(3)プロジェクト単位で適用するところから始める、という3つの方法が考えられる。
これからはKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)ではなく、OKRの時代になるかもしれない――それが読了後まっさきに出てきた感想だった。
もちろんKPIとOKRは用いられる場面が異なる。KPIがまったく使われなくなるということはないだろう。だがOKRのほうがより本質的なところをついているし、組織や個人の成長に寄与する指標だと感じる。
ここでいうOKRとはObjectives and Key Results(目標と主な結果)の略称だ。インテルが開発したこの手法は、グーグルなど名だたるIT企業にも取り入れられ、大きな成果を出している。KPIのように「パフォーマンスを評価する」だけでなく、「人を鼓舞し、能力を高める」ことにも重きを置いており、会社におけるゴールのモデルや存在そのものをつくり替えるポテンシャルがある。まさに変化の激しい現代社会だからこそ生まれたしくみといえよう。
本書は2部構成となっており、前半では物語(小説)形式でOKRの難しさと有用性が、後半ではOKR運用のコツが、それぞれ詳細に語られる。OKRはかなり柔軟性に富んだ手法だが、一方でかならず守らなければならないルールもある。逆にいうとそれさえしっかり守っていれば、さまざまな規模や業態の企業で効果を発揮してくれるはずだ。
しくみを通して、企業や個人を成長させる。まさにかくあるべしだ。目標達成のための新たなバイブルとしてご活用いただきたい。