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学生時代に「覚えるためには繰り返し書くことが大切だ」と教わり、今も信じている方はいらっしゃいませんか?
私も試験前には、英単語を間違えなくなるまで繰り返し書いて、必死に記憶を定着させようとしていた覚えがあります。
しかし実は、これは“やってはいけない勉強法”なのだとか。
『1分間勉強法』などで知られる石井貴士さんの著書『やってはいけない勉強法』によると、ほかにもこんな“やってはいけないこと”があるのだそうです。
・1冊の参考書を繰り返し使う
・例文が書いてある英単語帳を使う
・脳内で音読する
・朝も昼も夜も、同じ教科の勉強をする
これまで常識とされていたことを覆すようなメソッドの数々を紹介し、2017年8月の発売以降売上を伸ばし続けている『やってはいけない勉強法』。
今回は出版元である きずな出版編集部の小寺編集長に、本書についてくわしくお話を聞いてきました!
(きずな出版 編集部 編集長 小寺裕樹さん)
――『やってはいけない勉強法』は、「取り組むべき勉強法」と「やってはいけない勉強法」がセットで紹介されているのが特徴ですよね。どんなコンセプトで作られているのでしょうか?
勉強法についてはいろいろなメソッドが紹介されていますが、そのすべてを試した人はほとんどいないと思います。問題は、「何かいい勉強法はないかな?」と目移りしてしまうこと。やってはいけない勉強法を理解して“考えなくてよい選択肢”をまず捨ててしまうことで、効率的な勉強法ができるというのが『やってはいけない勉強法』の考え方です。
たとえば「記憶法」の章だと、「書いて覚える」が✕、「目で見て覚える」が◯となっています。“やってはいけない勉強法”を伝えるのがメインテーマではあるのですが、よい方法と悪い方法を対比することで、答えが明快にわかるようにしているのがポイントです。
また文章を読むよりも直感的にイメージしやすいよう、文章のあとにはできるだけ図解を盛り込むようにしました。
――『やってはいけない勉強法』は、勉強法の概要、記憶法、英語勉強法、ノート術、読書法、勉強習慣の6つの章で構成されています。なかでも第3章の「英語勉強法」にかなりページを割かれていますが、それはなぜですか?
石井さんは学生時代に偏差値を30から74まで一気に上げ、全国模試でトップを獲得したという経験をお持ちです。石井さんご自身が実際に結果を出した方法・理論にもとづいて書かれているのですが、その根底には「結果を出すために最短でできることをする」という考え方があるんです。
ほとんどの大学の一般入試全体で英語の配点が大きいことに加え、石井さんは、そもそも受験をクリアするにあたって、暗記ものや英語が重要だと考えていらっしゃいます。暗記ものは生まれつきの能力に関係なくやればやっただけ得点になりますし、“総量”が大切です。暗記しているだけで解ける問題や、そもそも暗記による知識のベースがないと解けない問題は多いですからね。それが英語勉強法にページを割いた理由です。
コストパフォーマンスを意識した内容になっているので、ちょっと極端ではあるのですが、ほかの章にも「漢字の勉強は一生懸命やってもあまり得点にならないので、一切しなくていい」なんて話が出てきます。
――今までやってきたことが“やってはいけないこと”ばかりだったので、衝撃を受けました(笑)。
そうですよね。私も正直、ダメなことばかりやっていました……。本書の帯にある「なんで早く教えてくれなかったの!?」というフレーズは、私の心の声そのままです(笑)。
読者の皆さんからも「もっと早く知りたかった」「勉強が行き詰まっていたが、この本を読んで打開できそうだ」という嬉しい声をいただいています。見出しだけ読むと「え?」と思うものもあるかと思いますが、解説を読めば納得していただけるはずなので、特に学生さんはまだ間に合う今のうちに、ぜひ実践してみていただきたいですね。
――本書の購入者データを見てみると、40~50代に読者が多いようです。大人の読者からも反応はありますか?
『やってはいけない勉強法』は“学び直し”や資格試験に応用できるテーマが多いので、大人も使える内容になるよう意識しました。ノート術や勉強習慣はビジネスマンにとっても有用ですし、第6章で扱っている「1日3分割法」は、誰にとっても役に立つと思います。
ただ、40~50代の購入者が多い背景には「子どものために買っている」というケースが多いのではないかと考えています。受験生本人は、参考書は買っても、「勉強法を学ぶ」ということにはなかなか気づかないものですからね。もちろんビジネスマンの方や、資格を取って働き始めたいと考えている主婦の方も、読者にはたくさんいます。
――最後に、今後続編のご予定などがありましたら教えてください!
続編として、さらに内容を掘り下げていく“図解版”を作ったり、勉強法ではないテーマで「やってはいけない●●」をシリーズとして作ったりしたいねと石井さんと話しています。
今ご自分やお子さんが勉強法で悩んでいる方には、ブレイクスルーするきっかけになる一冊になると思います。ぜひこの機会に読んでみてください!
(取材日:2018年4月2日)