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「夢眠書店開店日記」のこれまでのお話を一冊の本にまとめた、『本の本―夢眠書店、はじめます―』。連載第16話ではそんな『本の本』の装幀に、ねむちゃん本人が挑戦しています!
今回お話を伺っているのは、新潮社装幀部の黒田部長と二宮さん。装幀部で働くことになったいきさつや、装幀への思い、夢眠書店へのアドバイスなどをお聞きします!
(写真左)新潮社 装幀部 二宮由希子
1964年生まれ。芸術新潮編集部を経て装幀部へ。イラストレーションやデザインが好きで、会社勤めのかたわらセツ・モードセミナーやパレットクラブスクール、鳥海修氏の文字塾に学んだ。
(写真右)新潮社 装幀部部長 黒田貴
1964年生まれ。多摩美術大学デザイン学科卒業(ねむちゃんの先輩!)。東京書籍を経て、1995年より新潮社装幀部に勤務。
〈こちらの方にもご協力いただきました〉
新潮社 新潮文庫編集部 小川寛太
1987年生まれ。営業部を経て、文庫編集部へ。『本の本―夢眠書店、はじめます―』の編集を担当した。
夢眠:本体もカバーも帯も、外見が素敵かどうかだけじゃなくて「その本にしっくりくるか」という視点からも考えられてるじゃないですか。二宮さんは、もともと本がお好きでこの仕事に就きたいと思ったんですか?
二宮:えっとね、私は絵が好きなんです。イラストレーションが好きなんですね。入社時は別の部署にいたんですが、イラストレーターの知り合いも多かったので、「こういうイラストでうちから本が出るといいなあ」って考えて、その頃から装幀部にイラストレーターを紹介したりしていました。そうしたら装幀部に異動になって、直接仕事できるようになったんです。
夢眠:そうなんですね~! 出版社に就職する人は、みんな本好きがきっかけで入るんだと思ってました。
二宮:うーん、本が好きかどうかといわれると、普通……? 小さい頃から文学少女ってわけではなかったですね。でも本という形が好きで、調べものなんかをする時はだいたい本を集めて調べます。
夢眠:それ、自覚していないだけで、れっきとした本好きだと思いますよ(笑)。
二宮:今回一緒に装幀を作りながら、ねむさんは本当に本が好きなんだなって思いました。すごくてきぱき決めてくださったけど、いろいろと細かいところまで愛を持って接している感じがして。
夢眠:ひゃーー!! 嬉しいです! ありがとうございます。
夢眠:それでは最後に、夢眠書店へのアドバイスをお願いします!
二宮:ぜひ素敵な装幀の本をたくさん並べてほしいですね。ねむさんのセンスに共鳴する装幀の本、ねむさんが気になって立ち止まった本、手に取った本には、きっと装幀家の思いが込められていると思います。
夢眠:中身を読んでもらうためには、まず手に取ってもらわないといけない。そう考えると装幀って、あらためてすごく重要だなと思います。本を読者に届けるための第一歩ですもんね。
二宮:『本の本』は本当にすみずみまでこだわって作られているので、この本を好きになった人は、きっとねむさんのセンスや思いに共鳴する人だと思うんです。そういうところからどんどん広まっていって、夢眠書店はきっと繁盛するだろうなと思っています。
夢眠:本の装幀と同じように、私自身がみんなに立ち止まって、手に取ってもらえる存在になればいいってことですね。今日は本当にありがとうございました! 装幀家になりたいという夢がちょっと叶って、とっても楽しかったです!
感想
「夢眠書店開店日記」を本にするにあたり、「どんな人が手に取ってくれるかな?」「重さはどうかな」「触り心地は……」など、考え抜いて作った本が、現在発売中の『本の本』なんです! ジャーン!!(笑)
もちろん本は「内容=文章」が大切だけれど、装幀が担う部分だってすごく大切。装幀と内容がちぐはぐでも変だし、どう思われたいか? どんな人に好かれたいか? 装幀はまさに本のお洋服です。『本の本』は、かっこよくて賢い、だけどちょっぴりおちゃめな雰囲気を目指してみました。……いかがでしょうか?(笑)
あなたの本棚の、お気に入りの一冊になってくれたらうれしいです!
第16話はこれでおしまい。憧れの“装幀”を体験できただけでなく、装幀が本に対して果たす役割を知ったことで、「夢眠書店」の構想もますます深みをもってきました。
『本の本―夢眠書店、はじめます―』は発売されましたが、「夢眠書店開店日記」はまだまだ続く予定です。次回の更新をお楽しみに!