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  • アイヌ語を話す人はたった5人!?『なくなりそうな世界のことば』が話題

    2017年10月17日
    知る・学ぶ
    日販 ほんのひきだし編集部「日販通信」担当
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    50言語のうち約半分は“文字のないことば”である

    ――それにしても、「民族の人口と話者の数に大きく差がある」という事態は全く想像していませんでした。お話を聞くと、解説に記された「話者数」がいっそう切実に感じられますね。

    内貴:解説を読むと、「なぜ少ないのか」という背景もわかりますよね。本書を作る際は、単語自体を楽しんでいただけるよう解説にこだわったのですが、実はもうひとつポイントがあるんです。それは、話者数の多いものから順に紹介していること。読み進めるにつれ、紹介されている言語がどんどんマイナーなものになっていきます。そして、吉岡先生のアイディアで、最後に紹介する言語は“話者数ゼロ”のものになりました。

    ――使う人がいなくなってしまった言葉を、復活させることは難しいのでしょうか?

    内貴:一度なくなると、蘇ることはまずないと聞きました。『なくなりそうな世界のことば』では、立て続けに話者が亡くなってしまったことによって、もう使われることのない言葉も紹介しています。

    ――過去の文献から学ぶことはできるかもしれませんが、自由に話したり書いたりできる“生きたことば”であり続けるには限界があるんですね。

    内貴:本書で紹介している50の言語のうち、半分くらいは文字がないそうです。となると、研究者が自身の言語で記述して残すことはできても、使っている民族が文字にして残すということはできないですよね。

    ――文字がない場合、研究者の方は直接お話を聞いて音声で認識するんでしょうか?

    内貴:言語の情報を得て、自分の使える文字で記録するそうです。ただ、やはり“ことば”というのは、文字がないと消えていきやすいようですよ。

    ▼話者数はページ右下の解説に記載。話者数ゼロの“ことば”は、ぜひ本書でお確かめください。

     

    すでに続編2作が発売予定! 次は世界の◯◯を集めた本

    ――人気のシリーズなので、続編を楽しみにしている読者も多いと思います。今後の予定があれば教えてください!

    内貴:来年、「世界の風の名前」「世界の創世神話」をテーマにした、シリーズ6作目・7作目となる2タイトルを発売予定です。

    ――どちらも素敵なテーマですね。この2作に限らず、シリーズ通してプレゼントにもぴったりな作品群だと思います。

    水口:実際に、プレゼント用にお買上げいただくことも多いです。装丁やイラストがおしゃれで、本の世界観を気に入ってくださる方がたくさんいらっしゃるのもシリーズの特徴かと思います。これからクリスマスやバレンタインなどイベントシーズンが続きますので、おすすめです!

    ***

    海外旅行で言葉が通じない時などは「1つの共通語にまとまれば、すぐに意思疎通できるのに」と思うこともありますが、その成り立ちや特徴を知ることで、違うからこその価値を改めて感じる方も多いと思います。

    常に変化し続ける“言葉”や“言語”。世界のどこかで新しい言葉が生まれる一方で、知らない間になくなっていく言葉もあります。あなたはこの本を読んで、どんなことを考えるでしょうか?

    (取材日:2017年9月1日)

     

    シリーズ第1作『翻訳できない世界のことば』

    翻訳できない世界のことば
    著者:エラ・フランシス・サンダース 前田まゆみ
    発売日:2016年04月
    発行所:創元社
    価格:1,760円(税込)
    ISBNコード:9784422701042

    「木漏れ日」ってこんなに素敵な言葉だったんだ!と思わずにはいられません。その言葉でしか表せない感情や様子から、地域ごとのものごとの捉え方が感じられます。

     

    第2作『誰も知らない世界のことわざ』

    誰も知らない世界のことわざ
    著者:エラ・フランシス・サンダース 前田まゆみ
    発売日:2016年10月
    発行所:創元社
    価格:1,760円(税込)
    ISBNコード:9784422701059

    ちょっとヘンテコ、でも実際に使われていることわざがいっぱい! 「エビサンドにのってすべっていく」ってどういう意味なんでしょうか(笑)。

     

    第3作『信じてみたい 幸せを招く世界のしるし』

    信じてみたい幸せを招く世界のしるし
    著者:米澤敬 出口春菜
    発売日:2017年05月
    発行所:創元社
    価格:1,760円(税込)
    ISBNコード:9784422701066

    嫌われがちな蛾も、「幸せを運ぶ存在」として大切にされている国があるんだとか! 毎日を今よりちょっと幸せに過ごせそうな、さまざまなジンクスが紹介されています。

     

    第4作『はかりきれない世界の単位』

    はかりきれない世界の単位
    著者:米澤敬 日下明
    発売日:2017年06月
    発行所:創元社
    価格:1,760円(税込)
    ISBNコード:9784422701073

    「猫がひととびする距離」ってなんだかかわいい……。今回の記事で「身近なものに名前がつく」というお話が出てきましたが、同じように「何を測るための単位なのか」「どんなふうに測るのか」から、その土地の文化や慣習も知ることができます。

    『翻訳できない世界のことば』スペシャルサイト
    「世界を旅するイラストブック」シリーズ特設サイト

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