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ここ数年『まんがでわかる●●』というような題名のビジネス書を、書店でよく見かけますよね。
実は2014年以降急激に刊行点数が増加しており、その数はなんと年間100点を超えるまでになっています。
それでは、実際にはどんな人が読んでいるのでしょうか? 最も売れている『まんがでわかる7つの習慣』の読者層を調べてみました(日販 WIN+調べ)。
上のグラフを見ると、20~50代を中心に、幅広い層に読まれていることが分かります。では、本家の『完訳 7つの習慣』と比べるとどうでしょうか?(日販 WIN+調べ)
ちなみに、ビジネス書の読者は一般的に男性の方が多いです。このことも踏まえて、「漫画で読むビジネス書」は普段ビジネス書を読まない人、特に女性にもリーチしているといえるでしょう。
続いて「まんがでわかる7つの習慣」のシリーズ最新刊『まんがでわかる7つの習慣 plus』読者の購買動向を見てみます。
この本を買っている人が他にどんな本を買っているのかを、多い順に第10位まで並べたのが、こちらの表です(日販 WIN+調べ)。
1 | まんがでわかる7つの習慣(4) 第6の習慣/第7の習慣/第8の習慣 |
宝島社 |
2 | まんがでわかる7つの習慣(3) 第3の習慣/第4の習慣/第5の習慣 |
宝島社 |
3 | まんがでわかる7つの習慣(2) パラダイムと原則/第1の習慣/第2の習慣 |
宝島社 |
4 | まんがでわかる7つの習慣 | 宝島社 |
5 | マンガでよくわかる教える技術 | かんき出版 |
6 | まんがでわかるD・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」 | 宝島社 |
7 | まんがでわかるD・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」(2) | 宝島社 |
7 | まんがでわかるD・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」(3) | 宝島社 |
8 | コミックでわかるアドラー心理学 | KADOKAWA |
9 | マンガでよくわかる教える技術(2)チームリーダー編 | かんき出版 |
10 | まんがで身につく孫子の兵法 | あさ出版 |
なんと、併読本の上位10作すべてが「まんがでわかる●●」でした! 第50位まで範囲を広げても全体の6割を占めており、多くの人が、どれか一冊というわけではなくさまざまなビジネス書を漫画で読んでいるようです。
そんな「漫画でわかる●●」、実際に漫画になったことで分かりやすくなっているのでしょうか? 最近ビジネス書を漫画で読んだという人に、実際に「なぜ読もうと思ったのか」「読んでどうだったか」を聞いてみました。
―― なぜビジネス書を漫画で読もうと思ったのですか?
上司や先輩がビジネス書を読んでいるのを見て「自分も勉強しなくては」と思っていたんですが、通常のビジネス書だと難しい気がして……。漫画だったら自分にも理解できるのではないかと思って、手に取りました。
―― 中身はどうなっているのでしょうか。
まず主人公が「お店をやりたい」とか「ビジネスで成功したい」というふうな課題を抱えていて、その人を中心にストーリーが進んでいきます。ビジネス書のエッセンスを主人公に教えてくれる「師匠」みたいな人が出てくるんですが、主人公はその人から教えを受けて、成長していくんです。某通信教育のDMで楽しんでいた漫画に、少し似ているかもしれません。
―― 実際に読んでみて、どうでしたか?
主人公に感情移入しやすくて、するする読めました。各章にまとめがあって、もとの本の要点がまとめられているので、理解が深まりました。
全て漫画というわけではなく、漫画で大まかに理解してテキストで理解を深めるといった工夫がされているようですね。
この「まんがでわかる●●」、『7つの習慣』以外にはどのような本があるのでしょうか?
売れ筋のおすすめを5つご紹介します。
物事を考えるのにも、人に伝えるのにも必要なビジネスマン必携のスキル「ロジカル・シンキング」が学べる一冊。
主人公は、5年も会社にいるのに一度も自分の企画を通したことがない、イベント会社勤務の桃子。ある日外資系企業に務める幼なじみと再会し、マッキンゼー・アンド・カンパニー式「ロジカル・シンキング」の存在を知ります。
キーワードは「A4メモ書き」。果たして桃子は“ダメ社員”を脱却できるのでしょうか?
『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』のヒットで今再び注目を集めている「アドラー心理学」。『嫌われる勇気』も読みやすく工夫されているのですが、それでもちょっと手が出ない、もしくはもっとサクッと読みたいという方に、こちらがおすすめです。
主人公は洋菓子チェーン勤務の由香里。エリアマネージャーに抜擢され意気込むものの思うようにいかず悩んでいたある日、なんと由香里のもとにアドラー先生の霊が現れます。
アドラー心理学は『7つの習慣』のスティーブン・R・コヴィーや、『人を動かす』のデール・カーネギーなどに影響を与えた「自己啓発の祖」。これを押さえておけば、ほかの名著を読む際にも理解がぐっと深まるはず。
主人公は、カジュアル衣料品店で店長として働く凛。なかなか仕事を覚えない部下たちと、店の売上不振に悩んでいたある日、凛は「教える技術」の存在を知ります。
人に何かを教える時、「自分はこうやってきた」では理解されないことがよくあります。教える側がどんな人でも、また教わる側がどんな人でも通用する「教え方」とはどんなものなのか? 部下や後輩に悩んでいる方は要チェックです。
ナポレオンや武田信玄といった名将、ビル・ゲイツや松下幸之助、孫正義ら有名企業のリーダーも愛読する「孫子の兵法」。
『まんがで身につく孫子の兵法』では、お米屋さんで営業として働く主人公の舞が、「孫子の兵法」を使って社内いじめ、ライバルとの顧客争奪戦などに立ち向かいます。
孫子の兵法の基本は「戦わずして勝つ」こと。ストーリーがビジネスの場に落とし込んで展開されるので、より分かりやすく学べます。
邦訳300万部のベストセラーが“公認”漫画化! デール・カーネギーの名著『道は開ける』に収録された28の原則が、オリジナルストーリーで学べます。
漫画は「悩みの正体をつきとめる」「悲しみを乗り越える」「劣等感を克服する」「批判に向き合う」「疲れを追い払う」の全5話。
地元スーパーの二代目や、若くして夫に先立たれた女性、外見にコンプレックスがある女子大学生、ソフトボールチームで監督代行を務めることになった元高校球児、マッサージ店のオーナーと、それぞれに主人公が異なっていて、楽しく読み進められます。
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いかがでしたか? リーダー論、読んでみたかった名著、仕事の仕方など、興味がわく分野のものからぜひ手に取ってみてくださいね。