• fluct

  • 夢眠書店開店日記 第14話:ねむちゃんも愛読!30年以上愛される雑誌作りの現場に潜入③

    2016年12月31日
    知る・学ぶ
    アイドルBOOKS
    Pocket

    「オレンジページ」はどうやってできているの?

    夢眠:取材の冒頭で編集部には18人いらっしゃると伺ったんですが、上杉さんはその中でも「料理・美容担当」なんですよね。料理のことと生活まわりのことっていうのは、別の人たちがやっているんですか?

    %e3%81%ad%e3%82%80%e3%83%bb%e3%81%bb%e3%82%93%e3%81%ae%e3%81%b2%e3%81%8d%e3%81%a0%e3%81%97-10th_0500c2

    上杉:そうですね。編集部は大きく2つに分かれていて、「料理班」と「生活班」があります。

    夢眠:喧嘩したりしません? 「大掃除もいいけど、クリスマスだって大事だ! ミートローフ特集を前面に出せー!」とか。

    上杉:どちらがメインとして大きいかというのはありますけど、基本的にはどちらも載るんです。なので大掃除特集とクリスマスケーキ特集は、同じ号に載ります。喧嘩になったことは、私の知る限りはないですね(笑)。

    夢眠:雑誌作りの工程ってどうなってるんですか? 例えば企画の持ち込みから始まって、その号のテーマが決まって、次に表紙が決まる……とか。

    上杉:表紙は最後の最後なんです。まず号のテーマが決まって、そうすると企画提出の締切が決まるので、そこから私たちが企画を考えます。

    夢眠:テーマが決まるのって、発売から数えるとどれくらい前ですか?

    上杉:編集長たちが「次の号は、一冊まるごとパン&スイーツスペシャルでいこう」って決めて、私たちに発表されるのがだいたい発売の5か月前くらいですね。1号のスパンはそれくらいですが、「オレンジページ」は月2回発行なので、1人あたり同時進行でだいたい4号くらいは回しています。

    %e3%81%ad%e3%82%80%e3%83%bb%e3%81%bb%e3%82%93%e3%81%ae%e3%81%b2%e3%81%8d%e3%81%a0%e3%81%97-10th_0645c2

    夢眠:そんなに前から! しっかり時間をかけて作っていらっしゃるんですね。

    上杉:試作もあるので時間は結構かかりますね。なので暑い日に冬のおでんのことを考えたり、逆にまだ肌寒い時に夏の食べ物のことを考えたりしています(笑)。

    ―ただ食べ物には旬があって、雑誌には皆が「今食べたい」という時に載せたいじゃないですか。5か月前から誌面を作り始めるとなると、最中にはまだその食材が出回っていないということもあるんじゃないですか?

    上杉:食材調達は結構大変ですね。でも編集部のメンバーはそれぞれにそういう修羅場をくぐり抜けているので(笑)、例えば「サンマ特集の撮影をこの日に撮影することになったから、何とかしてそれまでにサンマを手に入れておきたい」という時に、「築地の◯◯っていう魚屋さんは、去年のサンマをいい状態で大量にストックしてるよ」と情報をもらえたりするんです。

    夢眠:すごーい! 確かにファッション誌は次のシーズンに向けてそれぞれのブランドが服を作って、それを撮影していることが多いですけど、食べ物だとそうはいかないですもんね。

    上杉:そうなんです。

    夢眠:企画って、一人で何本も考えるんですか?

    上杉:だいたい一度に8本くらいは出しますね。

    夢眠:そんなに! すぐ引き出しが空っぽになっちゃいそう。

    上杉:いつも必死です。夜遅くに、変なテンションになっちゃうこともありますし(笑)。

    夢眠:この「フルーツまみ」って、もしかしてそれですか?(笑)

    %e3%81%ad%e3%82%80%e3%83%bb%e3%81%bb%e3%82%93%e3%81%ae%e3%81%b2%e3%81%8d%e3%81%a0%e3%81%97-10th_0636c2

    上杉:そうです……!

    夢眠:かわいい(笑)。でも食べ物が好きじゃないと、こんなに切り口を変えて何パターンも企画は出せないですよね。

    上杉:入社を決めた理由に、「おいしいものを食べるのが好きだったから」というのはありますね。雑誌も好きでしたし、もちろん作るのも好きですが。

    夢眠:やっぱりそうなんですね~。

     

    ページのもとになる「コンテ」を見てみよう

    夢眠:企画を提出する時には、どんな内容をプレゼンするんですか?

    上杉:「どういう特集がいいか」「なぜ今このテーマを取り上げるのか」「独自性はどこか」というふうに要素を書き出して、「何ページくらいやるか」という構成もここで考えてしまいます。それで、全体の会議でプレゼンするんです。

    夢眠:そんなところまで!

    上杉:これは「パン&スイーツスペシャル」の企画のコンテなんですが……。

    %e3%81%ad%e3%82%80%e3%83%bb%e3%81%bb%e3%82%93%e3%81%ae%e3%81%b2%e3%81%8d%e3%81%a0%e3%81%97-10th_0701c2

    夢眠:すごーい! もともとの案ではこういう感じだったんだ。

    上杉:先ほどお話ししたページ構成もそうですし、「こういう雰囲気のページにしたい」というイメージに沿って、イラストやスタイリング、撮影をどなたにお願いしたいかということも書き込んでから、打ち合わせに臨んでいます。

    夢眠:じゃあ料理のレパートリーだけじゃなくて、色んな方向にアンテナを張っておく必要がありますね。レシピは料理家の方が作っていらっしゃるということでしたけど、文章はライターさんにお願いしているんですか?

    上杉:文章はほとんど外注せずに、私たちが書いています。それはオレンジページの特徴かもしれないですね。

    夢眠:えー、そんなところまでやるんですか! 大変!

    上杉:そうですね。他社の方からもよく驚かれます。

    夢眠:ちなみに、通りやすい企画ってありますか?

    上杉:私は肉系がよく通っている気がします。ひき肉は形が変わるので結構企画にしやすくて、例えば「そぼろ」だったら「お弁当にどういうそぼろがあったら嬉しいだろう」「冷めてもふわふわなそぼろがあったら嬉しいかなあ」とか、妄想して企画にしています。

    %e3%81%ad%e3%82%80%e3%83%bb%e3%81%bb%e3%82%93%e3%81%ae%e3%81%b2%e3%81%8d%e3%81%a0%e3%81%97-10th_0638c2

    夢眠:通らなかった企画を、時間をあけてまた会議に出すっていうこともあります?

    上杉:どうしてもやってみたいテーマに関しては、切り口をちょっと変えて次の号でも提案したりして、しつこく出すこともありますね。とはいえ通らない企画には理由があるので、きちんと理由を聞いて改善はしていますよ。


    前回「ナスやじゃがいもは人気の食材なので、年に一度必ず登場する」と伺いましたが、「一年前にも読んだな……」と思わないのは普段からさまざまな企画を考えているから。またテーマだけでなく、それにあわせた誌面イメージやデザイナーの候補を考え、文章まで自分たちで書いているとは驚きです!

    第14話は次回でおしまい。ねむちゃんが「オレンジページ」を普段どんなふうに読んでいるのかも明らかになりますよ。お楽しみに!

    次の「夢眠書店開店日記」を読む

    1 2
    タグ
    Pocket

  • GoogleAd:SP記事下

  • GoogleAd:007

  • ページの先頭に戻る