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1.交渉の準備として知っておきたい3つのルールは、マインドセットからはじめる、事前に相手の情報を集める、互いの「利害」に注目する、だ。
2.相手が自分の依頼を受け入れるという前提で話を進めると、約束を取り付けやすくなる。
3.ネガティブな感情をもつ相手を変えたいときは、「否定する」のではなく「応援する」とよい。
4.合意した事柄を後になって覆されないようにするには、相手の決断をほめ称えるのが効果的だ。
苦手な相手とうまくやれない、損な役回りを押しつけられがちでモヤモヤする、初対面の人にすぐナメられる……生きている限り、人間関係の悩みは尽きないものだ。こうした悩みは一つひとつ独立しているように思えるが、本書を読むと、その解決策は「交渉術を身につける」の一つに収束することがわかる。
著者の犬塚壮志氏はまさに交渉のプロフェッショナルだ。予備校のナンバーワン講師として活躍した後、独立を経て東京大学大学院に合格。認知科学や心理学などを専門に学びつつ、交渉学のプログラムを受講し、最高評価を取得した。「人生の悩みは対人関係から生まれ、それらはすべて交渉力で解決できる」を信条としているそうだ。
本書で紹介される交渉術は幅広い。自分から情報を出す、ギャップを演出する、相手の頭の中にラベルを貼る、同じカテゴリにいることを強調する、一緒に困難に立ち向かう、あえて異論を唱える……いずれも、取引先との商談や打ち合わせのみならず、上司の承認を得たいときから、初対面の人と距離を縮めたいとき、気になる人をデートに誘いたいときまで、公私問わず使えるものばかりだ。いずれも認知科学や心理学の裏づけがあるため、納得感があり、記憶に残りやすい。
本書で学んだ交渉術は、一生の宝物になることだろう。まずは本書を読んで「使いやすさ:5」「即効性:5」とラベリングされているメソッドから試してみよう。誰とでも対等な関係を築けるようになり、仕事もプライベートもうまくいくはずだ。