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1. 佐々木常夫氏が選んだのは「強くなければ生きていけない やさしくなければ生きる価値がない」という、レイモンド・チャンドラーの言葉だ。困難を乗りこえるには「強さ」が必要だが、相手を思いやる「やさしさ」を持ちあわせない限り、本当の意味で幸せになることはできないだろう。
2. 細川護煕氏は、ベートーヴェンのモットーである「一行も書かざる日なし」を挙げた。歴史に残る芸術作品は、難聴を患いながらも作曲を続けたベートーヴェンの努力によって生まれたのだ。
本書は、月刊誌『PHP』の裏表紙をめくったところに連載されてきたコラム「こころにひびくことば」をまとめたものだ。このコラムは1964年から続いており、養老孟司氏、安藤忠雄氏、柴門ふみ氏、さだまさし氏、岡本太郎氏、小林カツ代氏など、幅広い年代・ジャンルの著名人たちの「こころにひびくことば」が掲載されている。選ばれた「ことば」だけでなく、その言葉と出会った経緯なども語られているのがポイントだ。
本書には365人分の「こころにひびくことば」が収録され、それぞれに「1月1日」から「12月31日」までの日付が割り振られている。もちろんはじめから順番に読んでもいいし、気になった人のものから読み始めたり、今日の日付の言葉を読んだりすることもできる。ぱっと開いたページを読めば意外な言葉に出会えるかもしれない。楽しみ方は自由だ。
言葉は生き物のようなもので、不変のようでいて決してそうではない。時代を経て、言葉の意味や使われ方が変わっていくだけではない。同じ言葉を見ても感じ方は人それぞれ異なるし、誰がどういう文脈で使うかによって伝わるものが違う。同じ人の同じ言葉を見ても、自分が置かれる状況によって感じ方は変わってくる。
時をこえ、ジャンルをこえて、あなたはどんな言葉に出会い、心動かされるだろうか。一つひとつの言葉との出会いをじっくり楽しんでほしい。