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1.オンラインコミュニケーションが可能にするのは「情報伝達」だけであり、対面コミュニケーションで生じる同期といった脳の活動は見られない。
2.子どもの学習についての調査では、「スマホが原因で、結果的に学力が低下する」「スマホを始めると成績が下がり、スマホを手放すと成績が上がる」という事実が分かっている。
3.大人の脳の調査でも、スマホを頻繁に使う人ほど、感情のコントロールが難しくなったり、うつ状態になりやすかったりすることが分かっている。
新型コロナウイルスパンデミック下で、オンラインはこれまで以上に身近なものになった。リモートワーク、オンライン授業、ライブ配信など、ビジネスでも教育でも娯楽でも、オンラインは生活の至るところに入り込んでいる。
要約者は、そのどれもが、なんとなく本来のあり方とは違うような気がしつつ、ギリギリ成立しているような気もしていた。本書を読むと、「本来のあり方とは違う」という気持ちは、脳が感じる違和感から来ていたのだと気づかされる。
本書では、オンラインにどっぷり浸かることで脳が受ける影響について、様々な実験結果・調査結果を交えて紹介されている。また、はっきりとしたメカニズムは解明されていないものの、日常と切り離せなくなったスマートフォン使用が、脳にダメージを与えている様子が伺える。普段の無自覚な使用が、気がつかないうちに脳にダメージを与えているとは衝撃的だ。子どもの学習とデジタル機器使用に関する調査も記載されており、子育て世代にとっては特に重要な情報といえそうだ。
オンラインは確実にわたしたちの生活を便利にしてくれている。しかし、何でもオンラインですますことはできない。かと言って、すべてをオフラインに戻すことも現実的ではない。オンラインの危険性を自覚し、賢く使いこなすことが肝要だ。そのためのヒントを与えてくれる本書は、ビジネスパーソンに一度は読んでいただきたい一冊だ。