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子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」の設置に関する法案が6月15日(水)、成立しました。子どものいじめや虐待、少子化などの問題に対して、これまで省庁の縦割りで進められてきた子どもに関する政策を一元的に担う組織として、2023年4月に新設される見通しです。
具体的には、子どもの利益を第一に考える「こどもまんなか」社会の実現に向けて、児童虐待やいじめ対策、子どもの権利の擁護、子どもを性犯罪から守る仕組み作りなど、子どもが安全かつ安心して生活できる環境を整備することなどが期待されています。
こうした「子どもを守る政策」に関心が集まる背景には、子どもの安心・安全への危機感があります。
虐待、性犯罪、いじめなど、子どもが被害者になる痛ましいニュースを耳にすることが増えてきました。実際に、3月10日(木)の毎日新聞報道によると、2021年に全国の警察が摘発した子どもの虐待事件の件数は2,174件、被害児童数は2,219人と、過去最多となっています。
このような危機的な状況下、子どものために何ができるかを考えるきっかけとして、子どもの人権・安全を守るために必要な本3冊を紹介します。
性犯罪から身を守るためには、幼いころから自分の「からだ」のこと、「プライベートパーツ(口や胸、性器)」のことを理解することが大切です。とはいえ、性教育について、どう話せばよいのかわからない……という大人は多いのではないでしょうか。
そこで、この絵本をきっかけに、自分とみんなの「からだ」と「性」を守ることについて、話してみるのはいかがですか。
本書は、著者の遠見才希子医師が自身のお子さん(当時2歳)とのエピソードを交え、からだの大切さだけではなく、一人ひとりが大切な存在ということを伝える”はじめての「からだ」と「性」のえほん”です。
(大泉書店公式サイトより)
法教育研究者の山崎聡一郎さんが、六法全書の民法・刑法の内容の一部を小学生が読めるようわかりやすく“翻訳”した『こども六法』は、いじめや虐待などの犯罪の被害にあっている子どもたちの味方になる本として、注目を集めています。
姉妹本である本書も、人気の一冊です。法律の知識をつかって「どう対処すればよいのか」を具体的に示してくれるこの「実践編」は、悩みを抱える子どもたちの即戦力になるでしょう。
さらに、本当に頼れる大人を探し出し、トラブル解決のために動いてもらうに、いじめ問題に詳しい学校の先生、警察、スクールカウンセラー、弁護士、精神科医、虐待に関する児童相談所が、「どんな相談をすればいいか」「効果的な証拠」「訴えるってこういうこと」など実践的なアドバイスを教えます。きれい事は一切ありません!
(小学館公式サイトより)
日本テレビ系のバラエティー番組「はじめてのおつかい」が、海外で人気急騰中ではありますが、実際に子どもが一人で外出する際にはさまざまな心配がついてまわります。
夏は、長期休暇があり、お出かけが増える季節でもあります。いまいちど、本書で安全点検をするのはいかがでしょうか。
「あぶない人」「あぶない場所」って、どんなこと? もし、あぶないめにあったらどうしたらいい? 子どもが自分で自分の身を守るために学ぶ安全教育の絵本。巻末の親向け解説では、逃げたり、さけんだりする練習方法も紹介。就学前から小学1年生の1人で歩く機会の増える子どもに。
(岩崎書店公式サイトより)
以上、3冊でした。とても大切だけどいざ教えようと思うと難しい、子どもの心や体と権利を守ること。
子どもと一緒に考えたり、自ら学んでほしいときに、本の力を借りてみるのはいかがでしょうか。