'); }else{ document.write(''); } //-->
1.「営業」とは「お客様が事業・ビジネスを進める第一歩目をつくる仕事」である。「自社商品を買ってもらえること」だけでなく「お客様の役に立てること」が喜びになると、営業の仕事はもっと楽しくなる。
2.法人営業で重要なのは、「法人のなかの個人」の考えや欲求を知ることだ。「法人の利益」と「法人のなかの個人の利益」の両方を満たすと、格段に商談が成立しやすくなる。
3.営業で成果を出すには、「観察眼」と「戦略眼」、そして「情報力」が必要だ。
営業の理想形はどのようなものか。本書では「到達すべき理想」として「営業しない営業」を掲げている。つまり、こちらから売り込まなくても、お客様から「あなたにお願いしたい」と声をかけてもらえる人になることだ。
本書の著者は、本人の言葉を借りれば“とにかく稼げる会社”、キーエンスで、18年間にわたって営業の仕事をしてきた。新卒研修中のロープレでは脂汗をかき、ガタガタ震えてしまうなど、「恥ずかしいくらい営業としてダメダメだった」そうだ。しかし少しずつ経験を積み、新人ランキング1位を獲得できるまでになった。
本書では、そんな著者の経験をもとに編み出された、「営業しない営業」になるための考え方やメソッドが語られる。ポイントは「観察眼」と「戦略眼」、そして「情報力」。この2つの眼をもち、徹底的に情報を集めて「法人のなかの個人」と関係を築くことで、先方の担当者にファンになってもらえる。その結果、「紹介したい人がいる」「次はこんな案件を考えているんだけど、いい商品はあるかな?」などと声をかけてもらえるようになり、「営業しない営業」に到達できるのだという。
本書を読む限り、「営業しない営業」に至るまでの道のりは、決して平坦なものではなさそうだ。だが、努力を続け、一度サイクルを作ってしまえば、あとは自動的に案件が舞い込んでくるのだろう。人間関係構築の基本を学ぶために、営業職以外の人にもぜひ読んでほしい。