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1.タバコが健康上有害であることを教育したとしてもタバコの誘惑から子どもたちを守ることはできない。子どもたちには誘惑への反論トレーニングをしておくべし。
2.キャンペーンを実施するなら、マスメディアを利用するよりも人を雇って直接訴えるほうが、効果が期待できる。
3.好きでもない練習を苦もなくやるには、練習を楽しんでいるイメージを持つなどメンタルトレーニングが効く。「イヤだな」と思いながらやるから辛くなるのだ。
本書はその名の通り、数多ある心理学研究の中から著者が心理学者の目線で「これは面白いぞ!」と思ったものをセレクトした「心理学BEST100」である。
みなさんは心理学にどのような印象をお持ちだろうか。実は心理学というのは言葉の響きから想像する以上にテーマが多岐にわたる学問だ。心理学者である著者ですら、その学問領域の広さから「心理学とは?」という類の質問をされると困ってしまうという。要約者は人の心を扱う学問だという漠然としたイメージしか抱いていなかったが、本書を読んでみて、心理学が取り扱うテーマがいかに広いかを思い知った。
その研究テーマは人間の性質に関するものはもとより、私たちの日常生活やマーケティング、恋愛、教育、子育てなど実に多岐にわたっている。実生活やビジネスで役立てられそうな内容も多く、正直なところ驚きだった。
たとえば、子どもたちが悪友の誘いに乗ってタバコに手を出さないようにするにはどのような方法が効果的かという研究などは、興味をそそられる人が多いのではないだろうか。
100 項目を紹介している本書は、各項を見開き2ページほどの読みやすい分量に収めている。心理学の専門書ではないため、実験内容の詳細にはあまり触れられていないが、導入としては十分だ。気になる研究が見つかったら、参考文献から原典にあたってみるのも良いだろう。読み始めると、「へー、そうなのか!」と新たな発見にページをめくる手が止まらなくなること請け合いだ。