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1.様々な人間関係の問題を引き起こすのが、「自己欺瞞」つまり「箱」である。「箱の中」に入っている人は、自分のことばかり考え、周りの人をゆがめて見ている。
2.自分を箱の中に追い込むのは、「自分への裏切り」だ。その裏切りを正当化するために、相手の欠点を見つけ、ますます箱の中に入ろうとする。
3.「こうしたほうがいい」という感情に素直になった瞬間、箱の外に出ることができる。リーダーの本来の役割は、「自分への裏切り」から自由になることで周りによい影響を与えることだ。
本書は2006年に発売され、世界150万部を超える人間関係論の大ベストセラーである。本書の考え方を学ぶ研修がGoogle、Appleなどで取り入れられているほどだ。
主人公のトムは、真面目で成功意欲の高いビジネスパーソンである。今まで理不尽な上司に耐え、多くの困難を乗り越えて成功を掴んできた。家族や仕事関係でうまくいかないことも時々あるが、「まあ、そういうものだ。周りがもっとうまくやってくれればいいのに」と思いながら過ごしてきた。このようなシチュエーションは、日常生活でよくあることではないだろうか。
本書では、トムが人間関係でうまくいかない真因とその解決のための大事な考え方を、ストーリー形式で学べるようになっている。トムの悩みには「あるある」と思う方も多いだろう。「なぜあの人とうまくいかないのだろう」、「なぜあの上司だとやる気が起きないのか」。こうした人間関係の悩みは、実はたった一つの原因に行き着く。それは「自分が箱に入っているかどうか」だ。
自分が箱に入ると、その影響は周囲に連鎖し、やがては会社の業績まで左右してしまう。なぜなら、家族も会社も一人一人の人間が集まっている集合体だからだ。だからこそ、自分から箱の外に出ない限り、周囲によい影響を与えることはできない。立場や役割を問わず箱の外に出られる人こそ、真のリーダーと言えるのかもしれない。読み返すたびに本質的な気づきを与えてくれる名著を、この機会にぜひお読みいただきたい。