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1.人を動かすための大事な原則は次のとおりだ。まず、人を非難しないこと。そして、人の欲する自己の重要感や、その人の欲しがるものを推測して与えることが、人を行動させることにつながる。
2.人を説得するには、例えば次のような原則がある。互いの気分を悪くする議論は避けること。相手の「イエス」を引き出しやすくするために、「イエス」をもらえる質問から始めること。相手の対抗心を刺激し、やる気を起こさせること。
本書は、出版から80年近く経った今でも世界中で売れ続ける、現代の古典ともいえる名著だ。自己啓発書を読むなら、まずこれを読まねばならないという1冊である。
「人を動かす」ためのさまざまな原則は、著者が長年にわたって集めた資料や、実践に裏付けられている。各章に、偉大な政治家や実業家の行いや、ビジネスや日常の場における具体例がたくさん示されており、原則の理解を容易にしている。それらのエピソードの中には、読者の心を揺さぶるものがいくつもある。例えば、「人を非難しない」という原則についての章に、ある父親が書いた論説の引用がある。子どもを叱ってしまった父親が、深くそのことを悔い、反省する文章だが、これはじつに涙なくして読めない。
実益や向上心のために本書を手にとる方は多いのかもしれないが、本書はそれらを満たしてあまりあるものを与えてくれると保証する。「人を動かす」原則に習熟するということは、小手先の何かを身につけることではない。それは、自らの人格を養い、互いを高め合うためのふるまいを身につけることにつながっていくように思える。
とりもなおさず、本書で学べることは、職場や家族や友人などのあらゆる人間関係に使える、普遍的な真理をついているともいえる。贈り物にする方も少なくないようで、インターネット上にある膨大な数のレビューの中には、部活の運営に悩む高校生の息子さんにプレゼントした、という母親の書き込みも見られた。
本書を読む時間は、感動的で豊かな時間になることだろう。皆さまに心よりおすすめしたい。
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