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  • 見えない人の「世界のとらえ方」は?“文化の違い”を互いに楽しむコミュニケーション【総合3.8】

    2020年10月11日
    知る・学ぶ
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    目の見えない人は世界をどう見ているのか
    著者:伊藤亜紗
    発売日:2015年04月
    発行所:光文社
    価格:836円(税込)
    ISBNコード:9784334038540

     

    『目の見えない人は世界をどう見ているのか』の要点

    1.見えない人は耳や足、言葉などを使い、視覚なしで成立できるバランスで世界を感じている。そこでは世界は異なる見え方=「意味」をもつ。

    2.「意味」は、情報が具体的な文脈に置かれたときに生まれる。情報ベースのやりとりでは、健常者と障害者はサポートの関係にしばられるが、意味ベースのやりとりでは、お互いの差異を面白がることができる。

    3.見えない人は、特別な聴覚や触覚を持っているわけではない。見える人が目で空間を把握するのと同じように、見えない人は耳などから得た情報を使って把握しているに過ぎない。

     

    『目の見えない人は世界をどう見ているのか』レビュー

    人が得る情報の8割から9割は視覚に由来するそうだ。であれば、視覚がない状態では、道を歩くのも、時間を確認するのも、本を読むのも容易ではない。健常者が想像する視覚のない世界は、少し怖いものに映る。それゆえに、「障害者」という言葉からは、健常者のサポートや支援が必要となる、立場の弱い人々が連想されてしまう。

    本書は、視覚障害を主題としながらも、福祉関係の問題を扱うわけではない。おそらく本書を読む際に必要なのは、福祉の知識や前提ではなく、自分とは違う世界を生きる他者への「好奇の目」だろう。

    見えない世界に生きる人は、見えている人とは異なる方法で世界をとらえ、独自のバランスの中で生活している。見えない世界では、見える世界の「当たり前」はひっくり返る。まるで異国を旅して異なる文化に触れるのと同じように、見えない人々の世界のとらえ方を健常者のそれと比較し、その差異に触れていく。そこでは「障害」はタブーではなく、世界のとらえ方の違いとして、よりフランクに、隣人の様子を尋ねるように扱われていく。見える人と見えない人がお互いの差異を認識することで、新しい社会的価値を生み出そうとするのが本書のねらいである。

    見えない世界への好奇心を頼りに本書を開いてみよう。新たな世界に生きる友人の話に、思わず「そっちの世界も面白い!」と膝をうつこと請け合いである。

    『目の見えない人は世界をどう見ているのか』のもっと詳しい要約はこちらで公開中! 〉〉

     

    『目の見えない人は世界をどう見ているのか』が気になる方におすすめ

    みえるとかみえないとか
    著者:ヨシタケシンスケ 伊藤亜紗
    発売日:2018年07月
    発行所:アリス館
    価格:1,540円(税込)
    ISBNコード:9784752008422

     




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