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1.「組み替えという意味でのデザイン」は、ビジネスの限界を超えるうえでも有用だ。これらをベースにしたデザインスクール的な方法論を身につければ、強烈なアウトプットを生み出せる。
2.新たなビジネスを創出する際には、合理性や客観性を重視する「ビジネス的な思考」だけでなく、主観的な見方を伴う「感性による思考」が求められる。
3.感性思考を実践するためには、「人間中心的」「破壊的」「反復型」「多様性」という4つのマインドセットが重要となる。
高度経済成長期の日本では、答えがある問題に取り組み、「正解」を出せることがビジネスパーソンの評価につながっていた。目の前には解くべき問題が山積しており、論理的思考を駆使することで、正解を導き出すことが可能であった。このような時代では「論理思考」や「戦略思考」が重宝されてきた。
しかし、ビジネス環境が劇的に、かつスピーディーに変化する現代においては、解決すべき問題の発見や問題の定義自体が難しくなってきている。数年前や数ヶ月前の「正解」が、今ではまったく役に立たないというケースもあるほどだ。
米国では、2000年代にこの問題が着目されていた。これを打開するカギは、本書のタイトルでもある「感性思考」と「デザイン」だ。ロジカルなアプローチだけでなく右脳的な思考法も、ビジネス課題の発見と解決を図るうえで重要だという。世界的ベストセラーとなったダニエル・ピンクの『ハイ・コンセプト』によると、近い将来、MBA(経営学修士)よりも、デザインスクールにおけるMFA(美術学修士) を取得した人材の方が、ビジネス上の価値が高くなるという。
著者は自身が米国のデザインスクールで学んだ1年間のプログラムの内容を1冊に凝縮させた。デザインのセンスがなくても、突き抜けたアウトプットを生み出すための思考のフレームワークやマインドセットが効率よく学べる仕立てだ。「感性ベースの思考法」という強力な武器を身につけてみてはいかがだろうか。