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  • 発売前重版で累計1.5万部に 戦前・戦後のモノクロ写真を「AI技術」と「人々の記憶」でカラー化 『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』

    2020年07月14日
    知る・学ぶ
    ほんのひきだし編集部
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    東京大学の学生・庭田杏珠さんと、同大大学院情報学環教授・渡邉英徳さんの共同企画による新書『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』が、7月16日(木)に光文社から発売されます。

    同書は、発売前から北海道新聞、河北新報、西日本新聞などの地方紙に取り上げられて予約注文が相次ぎ、7月10日(金)に発売前重版が決定。5,000部を増刷し、早くも累計15,000部となっています。

    庭田杏珠さんは、広島県出身。高校在学中の2017年から、渡邉教授とともに、AI技術によって自動カラー化した写真をもとに対話の場を生み出す「記憶の解凍」プロジェクトに取り組んでいます。

    同プロジェクトでは、モノクロ写真を自動カラー化したのち、戦争体験者との直接の対話、SNSで寄せられたコメント、当時の資料などをもとに手作業で色彩を補正。この過程によってモノクロ写真の印象が大きく変化し、“遠い昔の戦争”が現在の日常と地続きになることで、人々の間に対話を生み出します。

    ▼収録されたカラー化写真とモノクロ写真の比較例

    ▲1935年、沖縄の女学生(写真提供:朝日新聞社)

    ▲1945年8月6日、呉からみたきのこ雲(撮影:尾木正己)

    ▲1946年8月、原爆投下一年後の広島のカップル(写真提供:共同通信社)

    今回発売される『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』は、これまでの研究成果をまとめたもの。

    広島・沖縄をはじめとした戦前の国内のようすから、開戦から太平洋戦線、沖縄戦・空襲・原爆投下、そして戦後の復興まで。個人からの提供による貴重な写真のほか、朝日新聞社・共同通信社提供の写真、アメリカ軍が撮影した戦場写真など、約350枚が収録されています。

    「すずさんの時代にたどり着きたいと思っていたら、ここにもタイムマシンを作ろうとする人がいました。」――本書の帯コメントは、映画「この世界の片隅に」を手がけた片渕須直監督によるものです。

    渡邉英徳教授のコメント
    戦前から戦後にかけての写真は、もっぱらモノクロです。カラーの写真に眼が慣れた私たちは、無機質で静止した「凍りついた」印象を、白黒の写真から受けます。このことが、戦争と私たちの距離を遠ざけ、自分ごととして考えるきっかけを奪っていないでしょうか?
    私たちはいま、AI(人工知能)と人のコラボレーションによって写真をカラー化し、対話の場を生み出す「記憶の解凍」プロジェクトに取り組んでいます。
    戦前の広島・沖縄・国内のようす。そして開戦から太平洋戦線、沖縄戦・空襲・原爆投下・終戦。本書には自動カラー化ののち、写真提供者との対話、資料、SNSでの時代考証などを踏まえて仕上げた、約350枚のカラー化写真が収録されています。
    しあわせな暮らしが、少しずつむしばまれていくようす。戦禍が日常に。そして焼け跡から生まれた希望。一葉一葉をめくり、眺めながら、過去のできごとに思いを馳せていただければ幸いです。

    庭田杏珠さんのコメント
    高校1年生の夏。私は広島平和記念公園で偶然、濵井徳三さんと出会いました。濵井さんの生家は戦前、中島地区で「濵井理髪館」を営んでいました。中島地区は現在の平和公園にあたる場所で、原爆投下前は4,400人が暮らす繁華街でした。
    濵井さんが疎開先に持参した大切なアルバムを見せてもらうと、戦前のご家族との幸せな日常を写した白黒写真約250枚が収められていました。「ご家族をいつも近くに感じてほしい」という想いから、私はカラー化の取り組みを始めました。
    その後も、少しずつ中島地区の元住民との繋がりが広がり、資料や対話を通してよみがえったさまざまな「記憶の色」を再現しています。
    写真集の出版にあたり、私自身は子どもたちの目線から写真を集めました。戦争は、戦地で戦う人たちだけではなく、子どもたちを含む一般市民も巻き込まれてしまうものなのだと伝えたかったからです。家族と最後のお別れもできないまま、永遠に一人ぼっちになってしまった、中島地区の濵井さんたちの想いとともに…。
    本書を通して、戦争や平和について、自分ごととして想像してほしい。そして、それぞれが感じた想いをまた、大切な友達や家族に伝えてほしいなと思います。これが、今の私にできる戦争体験者の「想い・記憶」のあたらしい伝え方です。

    『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』
    ・著者:庭田杏珠、渡邉英徳
    ・発売日:2020年7月16日(木)
    ・発行所:光文社
    ・予価:本体1,500円+税
    ・判型:新書判ソフトカバー、472ページ(予定)
    ・ISBN:9784334044817




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