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1.「礼」の本質とは、知らない人でも「その人がそこにいる、そのことだけで、リスペクトできる」と考えることにある。
2.親孝行で兄弟思いの人は、社会に出てからも目上の者に反抗することはない。まずは、親や兄弟を大切にする。
3.大切なことは、まずは、なんでもやってみることである。考えるのはあとでいい。まちがってもいい。
4.仁者とは、次の5つを実現した人のことである。すなわち、何事もおろそかにせず、寛容で、他人から信頼され、ときには直感で動き、ケチケチせずに人に恵むことである。
「論語」と聞けば、「有名な経営者が絶賛していたので一度は読んでみたいけど、なんだか難しそう」と思ってしまう人も多いのではないだろうか。
そんな方におすすめなのがこの本だ。作家である高橋源一郎氏が、尋常ならざる深読みをした「論語」の現代語訳版である。作家だからこそ書ける、孔子その人が目の前で語りかけているかのような文章に、ぐいぐいと引き込まれる。
「論語」は、孔子が主宰していた私塾での講義で語られていたものを中心に、その言葉をまとめたもので、全20篇からなる。2500年以上前に書かれた漢文であるため、翻訳する人によって内容が大きく変わる。本書は、いわゆる超訳でも、著者の創作でもない。これ以上はない、厳密な翻訳版であるのだ。なにせ、著者は一旦「論語」を読み始めたらその沼にはまってしまい、20年もかけて孔子という「センセイ」と語らってきたのだから。
今も色あせることない孔子の哲学は、ますます先の見えないこの時代を生き抜く上での指針になるのではないだろうか。家で引きこもるくらいであれば、ぜひ一度は目を通しておきたい一冊である。
また、「論語」を既に読んだことがあるという人も、著者の類いまれなる深読みと筆致によって、今までとは違った視点で「論語」と向き合うことができるに違いない。
就職相談、リーダーとしてのあるべき姿、人生の教訓、心がけておきたい生き方など、どのような背景の人が読んでも、心にしみる文章がきっと見つけられるだろう。