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1.生活に欠かせなくなっているコンピューターサイエンスは、目を見張る進歩を見せている。しかし、技術の発展に対して、法制度や対策が追いついていない現状がある。
2.コンピューターへの指示はすべてバイナリー、2進法で行なわれる。人間が扱いやすいようにさまざまなプログラミング言語が開発されてきたが、現在ではオープンソース化されたものが主流である。
3.インターネットとウェブは、情報伝達を飛躍的に向上させた。一方で、自分自身に関する情報が意図しない範囲で拡散してしまう危険性ももたらした。
いまや、コンピューターのない生活を想像することは不可能である。パソコンやスマートフォンだけではなく、カメラ、エアコン、ゲーム機などの家電製品をはじめ、すべての電子機器はコンピューター制御されている。それに、自分自身は使っていないと思っていても、テレビ放送や電力網、金融サービスなど日ごろ利用しているほとんどのインフラは、コンピューターに依存している。
本書は、このような現代において改めて、「コンピューター」がどのような仕組みで動いているのかということを知ることができる。それも、歴史的、体系的、網羅的に、基本中の基本から。
特に強く印象深いのは、テクノロジーの更新が激しいコンピューターサイエンスにおいて、コンピューターの基本的なアイディア自体は大きく変わっていないという点である。この本で一度しっかりと仕組みを知っておけば、今後のコンピューターサイエンスの発展をフォローしていくこともできるはずである。
身近に溢れかえるコンピューターについて知識を身につけることは、自分自身のコンピューターの使い方などに変化を起こすことにもつながるはずだ。また、不確定な未来のいくつかを予測し、対応できるようにもなるだろう。まさしく『教養としてのコンピューターサイエンス』の題にふさわしい、読み応えのある本である。