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1.輝かしい経歴の著者らでも、挫折や劣等感を感じる経験が多くあり、そうした経験が現在の活躍の礎となっている。
2.プレゼンで相手の心を動かすためには、自分の伝えたいことではなく、聞き手やアピールする対象にフォーカスをあて、相手本意で伝え方や内容を考えなければならない。
3.プレゼンによって聞き手をアクションに導くには、序盤でエピソードを語り、中盤で問題提起をし、終盤で結論を示してクロージングするのが効果的だ。
近いうちにプレゼンをしなければならないとしたら、あなたはどう感じるだろうか。少なからず緊張し、できることならやりたくないと感じるかもしれない。プレゼンに苦手意識を持っている人は多いものだろう。
本書の著者である伊藤羊一氏と澤円氏は、年間300ほどにものぼるプレゼンを行う、「プレゼンの神」だ。そう聞くと、プレゼンが得意な人たちがそれを生業にしているだけで、自分とは違う世界の話だと感じられるかもしれない。だが実は、そうではない。
伊藤氏と澤氏は、どちらも挫折を経験し、それを糧にしながら成長し、自分の想いを伝える手段としてプレゼンを選んだのだという。驚くほどたくさんのプレゼンを行う著者らであっても、人前で話すことが得意だからプレゼンを始めたわけではないのだ。そして、表現は違えど、2人の主張は根底では共通している。
私たちは変化の激しい社会のなかで生きている。そのなかで、自分はどうありたいのか、何をするべきなのかという問いはこれまで以上に重要な意味を帯びてくる。それを突きつめて考えた先には、きっと創りたい未来があるはずだ。プレゼンは、その未来を実現するための強力な武器になり得る。
本書を読み終えると、単にプレゼンのノウハウを知ったということにとどまらず、自分が伝えたい想いは何か、創りたい未来はどんなものかという本質的な問いについて考えざるを得ないだろう。