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1. 著者が人気シリーズ『日本でいちばん大切にしたい会社』を書くことになったきっかけは、日本理化学工業との出会いだった。
2.宮崎県の2世帯に1つが加入している「コープみやざき」は、目の前の組合員を喜ばすことを追求し、組合員から深い信頼を勝ち取っている。
3.振動計測装置の分野でニッチ・トップ・グローバルの実績を誇る「昭和測器」は、創業以来一貫して研究開発の道を歩み、社員ファーストの姿勢で社内外から信頼を集めている。
労働に苦しみ、結果を出すことへのプレッシャーに苛まれている人も多いのが実情だ。
そんな現状への処方箋といえるのが、「人を大切にする経営学会」の発起人でもあり、何千もの会社の現場を見てきた坂本光司氏による本書だ。人気シリーズの最新作であり、大切にしたい会社7社が紹介されている。一貫しているのは、人を大切にしている企業こそが好業績を上げられるという主張である。
登場する会社はいずれも、関わる人を幸せにし、正しい経営をすることを優先している。利益を追い求めるならば、もっと損得を考えた方がよいのではないかと思うかもしれない。しかし、不思議なことにいずれの会社を分析しても、好不況にかかわらず好業績を維持しているのだという。「それは理想論だ」「うちのような会社ではできない」と一蹴してしまってよいものだろうか。本書を読むと、社員ファーストを貫くことで、それが会社の強みにもつながっているというストーリーにただただ驚かされる。同時に、自分の働き方、経営のあり方について考えるきっかけと勇気をもらえることだろう。
これからの幸福で持続可能な働き方に近づくために、経営者はもちろん、個人やチームでも何かできることがあるはずだ。そんな希望と実践のヒントを与えてくれる良作だ。
・業績、社会貢献度、やりがい……『日本でいちばん大切にしたい会社』を考える