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1.「食べたいという欲求」には、目、触感、耳、鼻、口、胃、細胞、脳、心の9つがかかわっている。これら「9つの身体の声」に耳をすませ、自分の何が飢えているのか理解しよう。
2.他者や食べものに頼ることなく、心を満たす方法を見つけよう。自然の中に身を置いたり、ペットや子どもと遊んだり、瞑想の時間を持ったりすることが効果的だ。
3. 食べる楽しみは、食べれば食べるほど増えるものではない。しっかりおなかを空かせて、食べる行為に意識を向けながらゆっくりと食事をしよう。
あなたは今この瞬間、何かを食べているだろうか。もしくは今日、ランチを食べながら、スマートフォンでSNSをチェックしたり、メールの返信をしたりしなかっただろうか。ギクリとした人にぜひお読みいただきたいのが、本書だ。
本書はタイトルにある通り「Mindful eating」、つまり「マインドフルに食べる」ということについて書かれた本である。それでは「マインドフルに食べる」とは、いったいどういう意味だろうか。
多くの人は、食事という行為そのものを楽しいものだととらえているだろう。だが一方で、食事に悩む現代人が多いのもまた事実だ。「寂しいときはつい食べてしまう」「おなかが空いていなくても食べてしまう」……当てはまる人も多いはずだ。
本書ではこうした状態を「人と食べものの関係がバランスを失った状態」と捉え、このようなバランスのゆがみが生じる主な原因の1つを、心の必須成分である「マインドフルネス」が失われているためだとしている。そして「マインドフルネス」とは、「それぞれの瞬間に起きていることに、判断を加えることなく意識を集中させること」だという。つまり私たちは、その瞬間に食べているものや、食事という行為そのものに、もっと意識を向けなければならないのだ。
本書は、ダイエット本でもないし、健康本でもない。だが本書に書かれていることは、ダイエットや健康にもつながることであると思う。さらには、食べること、つまり生きることについて深く考えるきっかけをも与えてくれるだろう。