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1.優れた経営者は、起業家・投資家・戦略家という3つの側面をもつべきである。
2.ビジネスパーソンは、ビジネスのおける主観と客観のあり方を意識し、役割の異なる「4つの国」と、その国の人たちが陥りやすい4つの罠を認識する必要がある。今後は、主観と客観を超えて4つの国を繋ぐ偉大なリーダーが求められる。
3.サービスには、人の苦痛を取り除くペイン型と、人に楽しみと価値を与えるゲイン型がある。ペイン型は支配と結びつき、ゲイン型は影響力と結びつく。
4.これからは支配力から影響力の時代へと変化を遂げる。そこでは、ペイン型のサービスより、ゲイン型のサービスが大きな価値をもつようになる。
本書は、経営に失敗した女性起業家アンナが経営コンサルタント黒岩に出会い、再生するまでの一年を追った物語である。前半では、優秀な経営者がもつべき考え方とともに、世界は「4つの国」で成り立っているという壮大な理論が展開される。4つの国の住人たちが担う役割と、陥りがちな罠は何か。その罠に陥らないようにするために、私たちがもつべき「影響力の地図」とは何なのか。本書は、アンナの成長を追いながら、こうしたことが明らかになり、偉大なリーダー像が腑に落ちるような仕立てになっている。
後半では、世界のサービスを「人々の苦痛を取り除くペイン(Pain)型」と「人々に楽しみと価値を与えるゲイン(Gain)型」に分けていく。これまでは、ペイン型のサービスが幅を利かせてきた「支配力の時代」だった。だが、これからは、個々人の価値を大きくしてくれるゲイン型のサービスが力を増す「影響力の時代」へと移り変わるという。
こうした変化を見据えて、私たちはどのようなマインドで生きるべきか。また、企業はどのように人々を幸福にすべきか。本書には、経営者に限らず、あらゆる立場のビジネスパーソンが今後に活かせるヒントがたくさん詰まっている。
何より、アンナの再生のストーリーには胸を打つものがある。その軌跡から、読者は自分なりの物語を見出すことができるだろう。ビジネス書の枠を超えて、人間と社会の本質に迫った『分断を生むエジソン』。至福の読書体験を味わってみてほしい。