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11月27日(水)、哲学者・千葉雅也さんによる初の小説『デッドライン』が発売されました。
千葉さんは、東京大学教養学部を卒業後、同大学院に進学し博士号を取得。博士号を取った論文を元に書かれた『動きすぎてはいけない』では、第4回紀伊國屋じんぶん大賞2013の大賞を受賞しました。その後、Twitter散文集『別のしかたで』や、4万部を超えるヒット作となった自己啓発本『勉強の哲学』など、哲学書に限らずさまざまなジャンルの本を執筆している気鋭の哲学者です。
本作は、「新潮」2019年9月号に掲載されたものが単行本化されたもの。「新潮」掲載時から各専門家に激賞され、講談社の第41回野間文芸新人賞候補になり、11月6日(水)に古谷田奈月さんの『神前酔狂宴』と共に同賞を受賞することが決定しました。
作中では、大学院に進みフランスの哲学者ジル・ドゥルーズを研究しているゲイの主人公が、自身の修士論文を提出期限(デッドライン)までに書き上げる苦しい戦いや、同性愛に悩む日々が描かれています。
研究分野や物語の時代設定など、著者の千葉さん本人と重なる部分も多い本作。千葉さんがこれまで研究してきた内容や、哲学的思索、これまで執筆してきた本に連なる世界が小説の世界で広がります。
『デッドライン』あらすじ
珊瑚礁のまわりで群れをなす魚のように、導きあう男たちが夜の底をクルーズする――。ゲイであること、思考すること、生きること。修士論文のデッドラインが迫るなか、動物になることと女性になることの線上で悩み、哲学と格闘しつつ日々を送る「僕」。気鋭の哲学者による魂を揺さぶるデビュー小説。
12月16日(月)には、『デッドライン』発売記念のトーク&サイン会が文喫 六本木にて開催予定です。
第41回野間文芸新人賞の選考委員を務めた小説家・保坂和志さんをゲストに、「書き手の計算を超えて細部が有機的に響きあう小説とはどんなものか」をテーマに語り合うイベントになる予定です。
・『デッドライン』(新潮社)発売記念 千葉雅也×保坂和志 トーク&サイン会イベント「響きあう小説」
・性とマイノリティを哲学者×AV監督×現代美術家が語る刺激的な鼎談集『欲望会議』