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12月20日(金)、世界54か国でNo.1を獲得した映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』が公開されました。
バイキングのリーダー・ヒックと相棒のドラゴン・トゥースが、地図にない幻の場所を目指して大冒険を繰り広げます。
原作は、イギリスの作家 クレシッダ・コーウェルさんによる児童文学。日本でも第1作「伝説の怪物」を皮切りに、本編は全12巻が刊行されています。
でも、実はまだ原作のお話を読んだことがないという方も多いはず。今回は、同シリーズの編集を手がけた小峰書店の渡部編集長に、ぜひ今試してほしい「映画と原作の楽しみ方」を教えていただきました。
「ヒックとドラゴン」シリーズは、全世界で800万部を売り上げている人気シリーズです。テンポがよく、物語がスピード感をもって展開するので、普段は本をほとんど読まないお子さんたちでも飽きずに読んでいただけます。保護者の方からは「本を1冊通して読んだことがなかった子が、この本だけは読めた」、また、読者の子どもたちからも「ゲームみたいで楽しい」というお便りをいただいています。
主人公のヒックがごく普通の男の子なので、子どもたちもいっしょに物語の世界を冒険できるようです。また、相棒のトゥースレスはわがまま放題で駄々っ子ですが、ヒックとともに冒険していく中で、お互いになくてはならない存在であることに気づきます。最終巻で、愛情と友情で結ばれた2人の関係には、思わず涙もこぼれます。1巻から最終巻まで一気に読んでいただくのがお勧めです。
本編のほかにも、「ヒックとドラゴン」の世界を楽しめる本があります。
外伝は、人気者のトゥースレスが主人公のかわいらしいお話で、36種類のドラゴンカードがついています。『ドラゴン大図鑑』はシリーズに登場するドラゴンの特徴をまとめた図鑑で、原作者のクレシッダさんのイラストと世界観がしっかりと味わえます。『ヒーロー手帳』はちょっと変わった、書きこみ式の本。シリーズに登場するキャラクターや、心に残る名言を紹介したもので、感想などを書き込んで、思い出の1冊にすることができます。
この「ヒックとドラゴン」シリーズは、今から10年前の2009年に日本での出版が始まりました。当時は、翌年夏に映画『ヒックとドラゴン』の公開が決まっていて、それに合わせて、子どもたちに原作シリーズのおもしろさをどう伝えていこうか、いろいろと工夫したことが思い出されます。
原作と映画では、キャラクターの設定をはじめ、ストーリーもちがっています。原作では主人公のヒックは11歳の少年ですが、映画では青年。また、相棒のドラゴンのトゥースレスも原作では弱くてちっちゃいドラゴンですが、映画では強くて大きいドラゴンとして描かれています。ストーリーも映画オリジナルなので、原作を読んで映画を観た読者の方から、「原作と違っているのでおどろいた。でも、両方おもしろかった」というメッセージをたくさんいただきました。ヒックの知恵と勇気、そして、仲間との友情は、原作、映画の両方に共通しているテーマなので、どちらも楽しめるのだと思います。
そして、最新作の『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』は、これまでの映画の中で、いちばん原作に近いと感じました。試写を拝見した際、この点で、訳者の相良倫子さん、陶浪亜希さんと3人の意見が一致しました。原作に書かれている、カギとなる場面や文章がところどころに登場するのです。映画を見ながら、原作の場面がふっと浮かんでくるという、不思議な感覚を味わいました。また、原作にかかわった者として、ほんとうにうれしく思いました。
そんな体験ができるのは、原作を読んでいたからこそです。映画を観に行かれる前に、ぜひ親子で原作をチェックしてみることをお勧めします。もちろん、映画を観たあとに読んでも、たくさんの発見がありますよ。
(文=小峰書店 編集部 編集長 渡部のり子)
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対象店舗の店頭にあるポスター・POPのQRコードから誰でも応募できますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
また、日本語版「ヒックとドラゴン」シリーズを刊行している小峰書店でも、親子ペアTシャツやトートバッグが当たるキャンペーンが実施されています(くわしくはこちら)。