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  • ヤバくて尊い!ドルヲタと推しメンの入れ替わりラブコメ『ヲタ⇄ドル 推しが私で 私が推しで』

    2019年10月26日
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    花森リド:講談社コミックプラス
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    ヲタドル推しが私で私が推しで 01
    著者:ぢゅん子
    発売日:2019年09月
    発行所:講談社
    価格:495円(税込)
    ISBNコード:9784065169438

    『ヲタ⇄ドル 推しが私で 私が推しで』は爆裂面白くて尊い。ジャンルはコメディ。楽しくて楽しくて、もー楽しくて、「推し」を持つ才能がない私でも「推しがいる暮らし」を楽しめた。いいなー。

    「推し」という名詞をよく見るようになったのはここ4~5年くらいで、初期はごく一部のアイドルオタクたちの言葉でした。やがて「ある対象を強く愛するヲタ」たちにみるみる愛用されるように。だって短いからTwitterで使いやすいし、漢字を見れば意味が即わかるし。

    推しがいる人は元気です。モリモリ働き、お金と時間の管理が上手。推しに会うためのパワーを大切にしたいから。それに目や肌が本当にピカピカ。彼女たち(彼ら)は、推しへの思いの高ぶりを「尊い……!」と言い表すのですが、や、あなたたちも尊いよ。

    こんな気持ちでおしゃれをするなんて。ネイルに施す小さな意匠にすら推しへの愛と忠誠を込める場合があります。あー、あまりに健気で尊くて、ちょっと泣きそうになる。そんなヲタ仕草のあれこれに胸を熱くしつつ爆笑した。

     

    「推し」がいる「私(ヲタ)」の生活

    主人公“朝比奈あずさ”はドルヲタの高校生。男性アイドルグループ“P4U(ピーフォーユー)”のメンバー“チカくん”の大大大大(略)ファン。

    超楽しそう。ファンレターの封筒の数が想定外。本作ではアイドルオタクの健気でハードで楽しい生態が丁寧に描かれていて、コミカルだけど胸が熱くなる。

    さて、ある日あずさはP4Uのライブに行き、アリーナ最前列というまさかの神席に当ります。席についてチカくんが登場するまでのドキドキ感がすごくいい。

    アイドルのライブに行ったことのある人なら、この「ドン」に覚えがあるはず。心の中でも「ドン」が大音量で響くんですよ。

    こちらが“チカくん”。オレ様系のアイドルです。そして泣き出しそうなあずさに注目。ネイルもピアスも可愛い。ステージ上にいるチカくんには、自分の姿は見えないかもしれないけれど、そういう問題じゃない。尊い……。

    号泣しながら「すてき」の嵐に溺れます。ドルヲタの愛用コスメは汗や涙に強いものが多くて参考になるんだよなあ……。で、極まりに極まったその瞬間。「ある事件」が起こります。

    大変な目に遭ったのに自分そっちのけでチカくんの無事を心配して……あれ、さっきまでのあずさの表情とちょっと違いませんか?

    入れ替わってる──!? チカくん内股だ。

     

    「推し」と入れ替わった「ヲタ」はどう行動する?

    アイドルとその熱狂的ファンが入れ替わってしまったらどうなるか。面白いことしか待ってません。

    ヲタは、取り急ぎこうなりますよね。

    あっ、やっとあずさも我に返ったかな?

    我に返ってトイレ問題を思い出して再びパニックに。笑う。
    大変なのはチカくんも一緒です。

    あずさの部屋に入ったらこんなで「どこを見ても俺と目が合う」とおかしくなりそうに。本作は「入れ替わりもの」と「アイドルとヲタ」をしっかりミックスしているのですごく楽しい。

    入れ替わったり戻ったりを繰り返します。ライブ中に突然入れ替わってしまっても、あずさは「オーラスの定番」を完璧に知っています。ヲタ強し。

    歌も踊りもなんなら完コピ。あずさは「チカくんのイメージを損ねる事だけは絶対にしない」と献身的に頑張るんです。悪いこと全然しない。ヲタの鑑。

    動揺しすぎてアイドルの前で鼻血を流しながら口調が武士になるヲタと、「おふろ」というワードで「ヤバい」と察してガードに入るアイドル。すごくいい。面白すぎるのでずっと入れ替わっていてほしい。

    とはいえ、これから明かされるであろう「2人が入れ替わってしまう理由」は知りたいです。2人の関係がこの先どう変化するのかも楽しみ。あと、ヲタであるあずさの「学校での姿」にもぜひ注目してください。そこにも推しへの情念が練りこまれていて色々尊いです。

    (レビュアー:花森リド)

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    ※本記事は、講談社コミックプラスに2019年9月20日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。




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