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  • 話題の自転車漫画『サイクリーマン』を担当編集者が自ら語る!【第1巻 9月20日発売】

    2019年09月20日
    楽しむ
    ほんのひきだし編集部
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    「自転車を漕ぐだけで、みんな後ろに吹っ飛んでいく――」

    “令和最初の新連載”として「モーニング」5月23日発売号(講談社)でスタートし、大反響を呼んでいる自転車漫画『サイクリーマン』。

    9月20日(金)の第1巻発売にあわせ、作品を立ち上げたベテラン編集者のIさん(アラフィフ・男性)、半ばから本作に携わった新人編集者のFさん(新入社員・女性)が、本作の魅力を語ります。

    『サイクリーマン』が生まれるまで
    担当Iが去年、モーニング編集部に異動が決まり、配属前に著者の原田尚氏にアプローチ。
    原田氏が温めていた『サイクリーマン』の原型となる読み切りネームを目にして、その強い自転車愛に圧倒されたIは、「原田さんとの最初の作品は自転車で行きたい!」と決意。
    そして2018年の10月、読み切り『サイクリーマン』が掲載。反響が大きく、11月には連載決定。長期連載や人気作家の多いモーニング連載陣の、牙城を崩す新風になるのではと話題になった。

    サイクリーマン 1
    著者:原田尚
    発売日:2019年09月
    発行所:講談社
    価格:671円(税込)
    ISBNコード:9784065171493

     

    『サイクリーマン』の物語とは

    担当F: 主人公のタケは、過去の自転車事故からどこか自分を閉ざしているサラリーマン2年目です。そんなタケの上司となる矢美津は、職場では冷静沈着な本部長ですが、家庭では妻と娘に頭があがらず、悩みを抱えています。
    そんな二人の生活が、家庭と職場、そしてもうひとつの場所=趣味の世界、を持つことで、少しずつ変わっていく……。そんな趣味を持つことの魅力を描いている物語です!

    担当I: そうそう、新たな趣味であったり、思わぬきっかけで普段の生活が変わったりすることは往々にしてあるよね。そうした部分を見てもらいたいですね。

    F: なるほど……。趣味に限らず、Iさんはこの作品の担当になって、何か生活が変わったこととかありますか?

    I: 僕はこの漫画を担当し、タケと矢美津の楽しそうな姿を見るにつけ、ここ数年趣味を持たずに生きてきた自分を恨めしく思いました。

    F: Iさんって、意外と趣味とかあまりなかったんですね……!

    I: 寂しい無趣味人間(苦笑)。ということで、この作品の担当になり、クロスバイクを買いました。すると、遠くに行けない日でも、サイクリングの妄想をするまでになりました。エアサイクリングですね。これは大きな変化です。ちなみにFは、変わったこと、なんかあった?

    F: 私は担当に就いてから、なんとたまたま目の前の席の先輩からクロスバイクをもらい受ける機会に恵まれました! この作品に出会い、いまでは自分の愛車にも出会い、休日は汗をかき、風を感じる日々を過ごしております。

    I: いいね。今まで乗っていた自転車と、新たに乗り始めたスポーツバイクでは、何か違いはあった?

    F: 今まで自分が乗ったことのあるママチャリは移動が目的でしたが、スポーツバイクは移動以外の目的もたくさんありますよね。自分の自転車に対して愛着が乗るたびに増すので、乗るだけで気分が良いですし、スピードも出るので仕事で溜まったストレスの発散ができるようになりました!

    I: あ~確かに、それで言うと、子供のころ自転車は単なる移動手段だったけれど、大人になって自転車に乗ってみると、同じ場所でも景色が違って見えるのが楽しいですね。地元トークになりますけど、埼玉出身・在住の私としては、第2話に登場する「荒サイ」(荒川サイクリングロード)については、秋ヶ瀬や彩湖によく行くことがあったので、改めて取材に行って「あれ、こんな景色だったっけ」という発見がありました。


    F: へえ~!どういう風にですか?

    I: それまでは自転車で楽しむ印象がなくて、野原で野球やサッカーをするイメージでした。あと、バーベキューもね。とにかく汗かいて、ヘトヘトになる場所。しかし、自転車で訪れるとなるほどこんなに気持ちのいい場所だったのか、ということだったり、こんなに素敵なカフェ(※)があるのか!と、まるで別の場所のように景色が違って見えました。この感覚というか体験は、ぜひ読者の皆さんにも感じていただきたいと思います。

    ※第2話で登場する「Café VIA」さん。

    F: 確かに、自転車に乗ると普段の景色が違って見えるのは私も体感しました!

    I: お、例えば?

    F: 普段渋谷のスクランブル交差点は人が多くて歩きたくないと思っていたのですが、自転車に乗っているときは自動車の信号で走るので、目の前で大量の人が一気に道路からいなくなる様子がまるで私のために波が引いて道が出来たかのようで、モーゼ気分を味わえました(笑)。自転車に乗っていると、そうやって人の動きを違って感じたり、「この坂はどこにつながっているのだろう」ということを気にするようになったり、街を違った視点で見られますよね。

    I: 人生の折り返し地点を過ぎている身としては、まだまだ知らない土地に行ったり、景色を体感できるのはありがたいです。特に、いつもなら電車や車で通る道など……。

    F: あ、もしや夜の飯田橋や皇居の周りですか?

    I: そうそう、皇居。作中ではナイトライドでしたが、私は日中に原田尚さんと自転車で皇居一周しました。

    F: いいですね~!

    I: 皇居の緑がまぶしかった! 普段からあのあたりは、地下鉄で降りて歩いたり車で走ったりしていましたが、自転車で走ったときは景色が違って見えました。普段は感じない風をとても感じて、色も豊かに見えました。

    I: こういう自転車体験が、ルーティンワークの日々の中でちょっとでもあると、毎日が全然違ってきますよね。

     

    「自転車」に乗ることは、「共通言語」を持つこと

    I: 矢美津本部長の娘、加奈ちゃんがいいキャラしているよね。

    F: 矢美津に感情移入しますか?

    I: 僕は4人家族ですが、日ごろは仕事で家を空けていることが多く、なんとなく1対3になっている雰囲気を感じるからね。なので、矢美津の食卓での会話は、共感しますね~。

    F: 仕事ばっかりじゃん! みたいな?(笑)

    I: うん…そうだね…本当に……そうなんだよッッ!!

    F:(笑)

    I: 僕が仕事に邁進しているこの10年間に、娘はバンドでの演奏、息子は部活、妻は某アーティストに夢中になっていて、気が付いたら「俺だけ無趣味…」となっていて。

    F: お仕事、お忙しいですもんね……!

    I: それでも、矢美津家は加奈ちゃんがお父さんに興味を持っているのが素晴らしい!

    F: やっぱり娘の立場からしても、お父さんってなんか怖くて……だからこそ会話の糸口が見つからないんですよね。お父さんと趣味が合って、そこが共有できたら話しやすいと思います! きっと……、Iさんの娘さんも(笑)。

    I: そうかあ(笑)。あ、あと俺、ここのシーンも好きなんだよな。LINEでの「走ってくれませんか」「ぜひ」っていうやりとり、嬉しいっていうのが分かります。

    F: ここのやり取り……ですか?

    I: やっぱり部下や後輩とお近づきになりたいと思う時に、こう言ってもらえるのは嬉しいよね。理屈抜きで、一緒にいる時間が嫌じゃないっていうのが嬉しい。今の時代、〇〇ハラスメントなどあって、部下や後輩を飲みに誘いにくいから、こういう共通言語があると嬉しいと思うなあ。そういう意味で自分の理想の姿がここにあるなあって思う。

    F: なるほど……わたしは逆にこんな風に誘ってくれる上司いいなあと思ってしまいますね。後輩からだと、なかなかご家庭のこととか気を遣って誘いづらいので……。

    I: そういうもんなのか。

    F: 個人差はあるかと思いますが。

     

    こんなあなたに読んでほしい!

    F: この作品は、まさしく自転車に乗っているときのように、すごく爽やかで明るい気持ちになれます! 私のように、仕事で疲れた~と毎日思っている新入社員の皆さんに読んでもらえたら、たとえ忙しくて遠出ができない日々でも、自転車に乗る追体験ができてスッキリ感覚を味わえます! そうして読んでいるうちに、結局我慢できなくなって実際に走りたくなっちゃうと思いますけどね(笑)。内容的にも、初心者の方や自転車を始めようかなと思っている方にピッタリの作品です!! では、Iさん、この作品の魅力を語って最後の締め……お願いします!

    I: バトンもらいました。この作品で、原田尚さんは「人間」を面白く描いていると思います。自転車で「どこに行くか」も大事だけれど、それよりも魅力的なのは、趣味を持った人たち、趣味の世界に足を踏み入れた人たちの日々を描いていくことではないかと。大人は、オンとオフの切り替えが大事。タケや矢美津のような普通のサラリーマンたちの、職場でもなく家庭でもない場所で見せる表情や魅力を、ぜひ堪能してください!
    きっと読むと自転車に乗りたくなるし、自転車でなくとも余暇を楽しもう、という気持ちになりますよ!

    『サイクリーマン』第1話 試し読み記事はこちら!

    サイクリーマン 1
    著者:原田尚
    発売日:2019年09月
    発行所:講談社
    価格:671円(税込)
    ISBNコード:9784065171493




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