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2019年7月より、夏クールのTVアニメがスタートし、約1か月が経過しました。今クールもたくさんの漫画がアニメ化されており、その数は約30タイトルにものぼります。
通常、アニメの原作コミックの売上は、放送開始とともに大きく跳ねます。アニメの人気が高いほどその売上は大きくなるので、「原作コミックの売上は、アニメ人気のバロメーターの一つである」ということができるでしょう。
春アニメでは、『鬼滅の刃』や『賢者の孫』などがランキング上位に入りました。
放送中の2019年夏アニメでは、どの作品の単行本が売れているのでしょうか?
今回も、これまで同様にアニメの放送開始月(2019年7月)における単行本第1巻の売上冊数を調査。上位5作の解説とともに、放送前月(2019年6月)と比べ、売上がどれほど伸びているのかを発表します。
それでは、さっそく見ていきましょう。
※第2期以降・続編のタイトルは除きます。
※「漫画原作のアニメ」には、小説などのコミカライズを含みます。
※売上の調査・比較には、いずれも「日販 オープンネットワークWIN」のデータを使用しています。
※読者層の調査には「日販 WIN+」のデータを使用しています。
春アニメで好調だった原作コミックはこちら!
・アニメ化効果は最大9.0倍!2019年春アニメの原作コミック売上ランキングベスト5
夏アニメの原作で、7月に最も売れたのは『炎炎ノ消防隊』でした。
『炎炎ノ消防隊』は、大久保篤さんによるSFバトルファンタジー。なんの変哲もない人が、突如として炎を操る怪物“焔ビト”になってしまう現象がはびこる世界を、主人公・森羅が所属する第8特殊消防隊が消防活動で救います。
アニメでは、アクロバティックな構図による派手なバトルシーンや、なめらかに動きまくるキャラクターなどが話題に。完成度の高いアニメーションによって、原作ファンを虜にしています。
また、人気アーティストのタイアップも話題に。人気ロックバンドMrs. GREEN APPLEによるオープニングテーマ「インフェルノ」とボカロ発人気シンガーソングライターの須田景凪さんによるエンディングテーマ「veil」は、『炎炎ノ消防隊』の世界観との相性も抜群! これまで『炎炎ノ消防隊』を知らなかった両アーティストのファンにも、きっとその魅力が伝わったに違いありません。
第1巻の売上を見ると、7月の売上は6月に比べて約6.5倍に。一時放送休止もありましたが、再開後も高い数字を保っています。
『炎炎ノ消防隊』の読者の男女比は5:5。男性10代・20代が中心です。『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平/集英社)や『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)など王道少年漫画が併読されています。
なお、現在『炎炎ノ消防隊』の単行本は第18巻まで発売中です。
第2位は『ありふれた職業で世界最強』となりました。
『ありふれた職業で世界最強』は、小説投稿サイト「小説家になろう」で累計4億PVを突破した人気ライトノベルのコミカライズ作品。原作小説はシリーズ累計で250万部を突破しています。
突然クラスメイトと共に異世界に召喚されてしまった“いじめられっ子”の主人公・南雲ハジメは、「錬成師」という地味な能力が発現。異世界に飛ばされた後も、「チート能力」を発現したクラスメイトからはいじめられ、ある出来事により強大な敵の巣窟“オルクスの大迷宮”に落とされてしまいます。
過酷な環境に陥ったハジメは、モンスターの血肉を食らいながら成長し、「立ちふさがる敵をすべて倒す」最強の戦士になっていきます。
また、オルクスの大迷宮で出会う吸血鬼のユエや、転生前からハジメを気にかけていたクラスメイトの白崎香織など、ハジメを取り巻く女の子も魅力的な作品です。
『ありふれた職業で世界最強』第1巻の7月の売上は、アニメ放送前の6月と比較すると約3.3倍に。
読者の男女比は8:2で、10代から40代まで幅広い層の男性に読まれています。併読している作品には『転生したらスライムだった件』(原作:伏瀬、漫画:川上泰樹/講談社)や、同じく夏アニメ放送中の『異世界チート魔術師』(原作:内田健、漫画:鈴羅木かりん/KADOKAWA)といった、「小説家になろう」発のコミカライズが多く入っています。
なお、単行本は第5巻まで発売中。スピンオフの『ありふれた職業で世界最強 零』と『ありふれた日常で世界最強』はそれぞれ第3巻まで発売されています。
第3位にランクインしたのは『Dr.STONE』。
『Dr.STONE』は、2人の少年が科学の力でゼロから文明を作る姿を描くSFサバイバル冒険譚。謎の現象で全人類が石化した世界で、超人的な頭脳を持つ科学少年の千空と体力自慢の大樹が文明を再興していきます。
アニメでは、石鹸や石灰、火薬など、科学の英知をビジュアル付きで事細かに説明しているので、観るだけで「自分でも何か作れるかも?」と知的好奇心がくすぐられる作品になっています。
『Dr.STONE』第1巻の7月の売上は、アニメ放送前の6月と比べて約7.6倍に。
読者の男女比は7:3で、アニメ放送前は10代から30代の男性が中心でしたが、アニメ放送後は男女問わず幅広い年齢層の読者を獲得しつつあります。
併読されている作品には『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平/集英社)や『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)、『約束のネバーランド』(原作:白井カイウ、作画:出水ぽすか/集英社)などの「週刊少年ジャンプ」連載陣が見られました。
なお、『Dr.STONE』は第11巻まで発売中です。さらに8月2日(金)には、夏休みの自由研究にはもってこいの『Dr.STONEの最強自由研究』が発売。ペットボトルロケットや作中のキーアイテムとなった“原始コーラ”などが作れる手順が掲載されています。