'); }else{ document.write(''); } //-->
ぼくの名前はエドワード・ジョセフ・スノーデンだ。かつては政府のために働いていたけれど、いまは社会のために働いている。この二つがちがうのだということに気がつくまで、30年近くかかったし、それに気がついたことで、職場ではちょっとしたトラブルに巻き込まれた――(本書冒頭より)
アメリカ国家安全保障局(NSA)の元契約業者で、NSAによる国際的監視網を告発した“今世紀最大の叛逆的英雄”エドワード・スノーデンによる自伝『Permanent Record』の日本版が、11月初旬に河出書房新社から発売されることになりました。
日本版の書名は『スノーデン 独白――永久記録(仮)』。世界最強のインテリジェンス組織を敵に回した彼が、自らの半生、葛藤と決断、未来への希望を綴る回顧録です。
あらすじ
トンネルを進むにつれ、ふと気がついた。これが、ぼくの目の前にあるこれこそが、ぼくの未来なのだ。その瞬間になにか決断を下したということじゃない。人生で最も重要な決断は決してそんなふうには下されない。それは無意識のうちに行われ、完全に形成されたときになって、やっと表明されるのだ―― 自分の信念が命じた行動がこれなのだというのを、自分に認めるだけの強さがやっとできたときに。これが自分自身への29歳の誕生日プレゼントだった。自分が単一の、いまだにはっきりしない行動に向けて人生を狭めるトンネルに入り込んだという自覚だ。(本文より)
2013年、29歳のエドワード・スノーデンは、アメリカの諜報体制と袂を分かち、アメリカ政府が秘密裏にあらゆる通話、SMS、電子メールを収集する手段を手に入れようとしていると曝露し、世界に衝撃を与えた。これが実現すれば、空前の大量監視システムが完成し、地上のあらゆる人物の私生活を覗けるようになる。それから6年、スノーデンは初めて、自分がどのようにこのシステム構築を助け、なぜその曝露に動いたのかを明らかにする。
子供時代の田舎のベルトウェイ郊外地での生いたちから、成人になってCIAとNSAによる隠密配属までを描く本書は、オンラインで育った賢い若者――スパイ、告発者、そして亡命の中でインターネットの良心となった人物の脅威の記録である。ウィットと優雅さ、情熱と容赦なき率直さで書かれた本書は、私たちのデジタル時代における決定的な回想であり、古典となるべく運命づけられている。(以上、原書紹介文より)
「I wrote a book.」―― このシンプルなメッセージが、2019年8月1日、現在モスクワに亡命中のエドワード・スノーデンによってTwitterを介して世界へ発信されました。
彼の半生は、世紀の告発に迫るドキュメンタリー映画「シチズンフォー スノーデンの暴露」、オリバー・ストーン監督映画「スノーデン」でも描かれてきましたが、本書には、潜伏期間を経て亡命先へたどり着くまでも記されています。
本書はすでに世界20か国以上で翻訳が決定、アメリカ本国では合衆国憲法記念日である9月17日(火)に発売予定。日本語版の翻訳は、山形浩生さんが手がけています。
『スノーデン 独白――永久記録(仮)』
・著者:エドワード・スノーデン
・訳者:山形浩生
・発売日:2019年11月(予定)
・発行所:河出書房新社
・価格:本体価格1,900円(税別)
・仕様:四六判並製/400ページ
・ISBN:9784309227863