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矢部太郎さんによるマンガ『大家さんと僕』の続編『大家さんと僕 これから』が、7月25日(木)に発売されました。
一つ屋根の下で暮らす大家さんとの心温まる交流を描き大ヒットを記録した『大家さんと僕』ですが、続編はどのような内容になっているのでしょうか。
編集を担当した新潮社の武政桃永さんに文章を寄せていただきました。
お笑い芸人・矢部太郎さんの漫画家デビュー作にして大ベストセラーとなっているフィクションマンガ『大家さんと僕』。
2017年に刊行されて以来、第22回手塚治虫文化賞短編賞を本職の漫画家以外で初めて受賞するなど大きな話題を呼びました。小学生から80代まで、幅広い読者に愛されている作品でもあります。
そんなベストセラーマンガの待望の続編『大家さんと僕 これから』が刊行されました。
本作でも変わらず、80代の大家のおばあさんとトホホな芸人の「僕」との心温まるエピソードが描かれていて、矢部さんなりの視点で描かれる大家さんはチャーミングかつユーモアがあり、その魅力でますます多くの読者を惹きつけています。
ただ前作とちょっと違うのは、季節はめぐり、楽しい日々に少しの「翳り」が見えてきたこと。大家さんとの「別れ」が近づいていることを、物語を読み進めていくうちに読者のみなさんも少しずつ感じていくことになります。
前作を描き終えたときには、「続編を描くつもりはなかった」という矢部さん。でも、体調を崩されてしまった大家さんが毎週楽しみに読んでくれるならと、続編の週刊誌連載を決意されました。
しかしその連載中、残念なことに大家さんは亡くなられてしまいました。矢部さんも大きなショックを受けられ、少しの間、連載は休載されました。けれど、「次はにぎやかな一冊にしてね」と生前大家さんがおっしゃって下さった言葉を胸に、連載を再開します。そしてこのたび、『大家さんと僕 これから』というタイトルで刊行されました。
「第2巻」でも「続」でもない、このタイトルに矢部さんが込めた想いとは――。ぜひ作品を読んで感じていただけたら嬉しいです。
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新潮社 企画編集部 武政桃永