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現在1か月の間に、新しいコミック作品の第1巻がどのぐらい発売されているかご存じでしょうか?
漫画アプリやWebマガジンなどの連載媒体が増えている影響で、第1巻の発行点数はここ数年増加傾向にあり、2019年上半期の実績を調べてみると、1か月あたり平均で約150点も発売されています。
多種多様な漫画が誕生するのは喜ばしいことなのですが、その一方で「新しいコミック作品の第1巻が売れにくくなっている」状況が発生しています。
第1巻の発行点数は増加傾向にありますが、それぞれの作品の売上規模は縮小傾向にあるのです。
第1巻が売れにくくなっている理由としては、
・刊行される漫画の点数が多くてチェックしきれない
・漫画雑誌の連載を読まない人が増え、新連載を知るきっかけが減っている
・映像化・漫画賞など話題になっている作品しか買わない人が増えている
など色々と考えられます。
しかしコミックの第1巻が売れて、新しい作品が育っていかないと、これからの漫画業界が盛り上がりません!
そこで「ほんのひきだし」では、漫画好きの方が新しいコミックに出合うきっかけになるように、第1巻だけに絞ったランキングを2015年から公開。「新しい作品を発掘するのに役に立った」「意外な作品が売れていておもしろい」と毎回好評を得ています。
今回ご紹介するのは、2019年上半期(1月~6月)に発売された第1巻のランキングです。
それではさっそく、第11位から第20位を一気に見ていきましょう!
〈ランキングの条件〉
・売上集計期間:2019年1月1日~6月30日
・対象:2019年1月1日~6月30日に発売された漫画の単行本第1巻
※新しく生まれた漫画にスポットライトを当てるため、続編やスピンオフ、ファンブック、復刻版、ゲーム・小説・ライトノベル・アニメのコミカライズなどは除いています。
※第1巻の表記がなくても、第2巻の発売が決まっている作品を含みます。
※判別に迷った一部の作品については、筆者が独断で決めています。あらかじめご了承ください。
「男」というものを知らない女子高生・ひなた。もう子供じゃないけど、まだ大人ではない多感な時期。世界は彼女にどんな選択を迫るのか…!?
花沢健吾が真正面から「女」を描く!(小学館コミック『たかが黄昏れ(1)』より)
耳が聞こえない、非力な王子・ボッジ。王族の長男でありながら、周りからは王の器でないと噂されていた。そんな中、ボッジに初めて友達ができる。名前はカゲ。誰よりも一生懸命なボッジと少しひねくれ者だけれど、優しいカゲ。カゲとの出会いで、ボッジの人生は大きく変わり出す――。
(KADOKAWA公式サイト『王様ランキング(1)』より)
ある日、主人公は自分が「BLの世界」の住人だということに気づいてしまう。女の子が好きな主人公は迫り来るイケメン達に必死に抗うが、そこは「BLの世界」…。次から次へと新しいシチュエーションで「BLの世界」のLOVEフラグが主人公に襲いかかる――!!? 果たして、主人公は無事に女の子と結ばれることができるのか――?
(祥伝社マンガJam『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男(1)』より)
ある日突然、普通の人には見えない異形な存在が見えるようになってしまった「みこ」。彼女は彼らから逃げるでもなく、立ち向かうでもなく…精一杯シカトしつづける事に。怖いようで怖くない、新感覚ホラーコメディ!
(KADOKAWA公式サイト『見える子ちゃん(1)』より)
ブラック企業を満身創痍で退職したOL・西野カナコ。
転職先はまさかの“殺し屋”!?
人殺しなんて無理無理無理無理カタツムリ――――!!
……と思ったら、天性の才能が大開花!世のため人のため、今日も悪をやっつける――――――――☆
(講談社コミックプラス『幸せカナコの殺し屋生活(1)』より)
佐藤コノハには「黒歴史」がある。中学時代の全てを懸けて書いたそれは・・・ 伯爵令嬢コノハが騎士に愛される、恋と魔法の冒険ファンタジー! ある日、「黒歴史」を母親に見つけられそうになったコノハは、焦って交通事故で本当に死んでしまう!! 次に目を醒ますと、そこは自分の創作した「黒歴史」の世界で、コノハの妹である、自分の考えた最強の悪女・イアナに転生していて?
(白泉社公式サイト『転生悪女の黒歴史(1)』より)
和泉くんの彼女は、同じ高校の同級生・式守さん。とっても可愛いくて、優しくて、和泉くんといるときは、いつも嬉しそう。そんな愛情全開な彼女は、不幸体質を持つ和泉くんにいつもソワソワ。彼の言葉や行動ひとつで、あら不思議。 イケメン彼女に大変身!! ドキドキ&胸キュンMAXの、尊さ1000%ラブコメ!!
(講談社コミックプラス『可愛いだけじゃない式守さん(1)』より)
舞台は昇格を目指す国内3部リーグの小さなクラブ。元サッカー日本代表の吉永は無名の高校生・千明にセンターバックとしての資質を感じ、育てはじめる。
サッカーに関わるすべての人々へ捧ぐ、熱き魂のセンターバック物語!!(秋田書店公式サイト『Mr.CB(1)』より)
チュファルテク合同共和国――。 戦争が終わった国家を舞台に、内なる暗闘が始まる。 “愛国者”の敵は、いつだって“愛国者”だ。
(くらげバンチ『売国機関(1)』より)
人類の一部が“特殊能力”を手に入れた世界――。その力で正義に奉仕する者を“ヒーロー”、悪に従事する者を“怪人”と呼んだ。無職の青年・千秋は、両親に代わって弟たちを養うべく、就職活動の真っ最中。ある日、面接に向かう道中に痴漢を目撃し、思わず助けに入ってしまう。正義感溢れるこの行動が、千秋を“ある仕事”へ導く。それは「善と悪」、「虚と実」、「表と裏」のはざまだった・・・・・・!!
(講談社コミックプラス『RaW Hero(1)』より)
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以上、第11位から第20位のランキングでした。
ラブコメ、ホラー、スポーツ、転生モノとバラエティに富んだ作品が並びました。ヘビーな漫画好きを自負する方であっても、さすがに全作品を読んでいる人は少ないかもしれません。
第11位~第20位の10作のうち、Webで連載されているものは6つ。
・『王様ランキング』(マンガハック)
・『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』(pixivコミック、マンガJam)
・『見える子ちゃん』(ComicWalker)
・『幸せカナコの殺し屋生活』(ツイ4)
・『可愛いだけじゃない式守さん』(マガジンポケット)
・『売国機関』(くらげバンチ)
移動時間などに短時間で読まれることが多いからか、全体的に1話完結でサクッと楽しめるコメディが人気のようです。第1話や最新話が無料で読めるWeb連載作品はSNSでも拡散されやすく、その認知度の高さが第1巻の売上に繋がっていると思われます。
そして今回も、“作家買い”されるような有名漫画家による新作が複数ランクインしています。
・『たかが黄昏れ』(『アイアムアヒーロー』花沢健吾さん)
・『RaW Hero』(『監獄学園』平本アキラさん)
・『幸せカナコの殺し屋生活』(『徒然チルドレン』若林稔弥さん)
また今回は、“原作者買い”とも言えるような作品も見られます。
・『売国機関』(『幼女戦記』カルロ・ゼンさん)
・『Mr.CB』(『GIANT KILLING』綱本将也さん)
最近は有名漫画家の新作であっても前作に比べて初版部数が小さくなる傾向は見られますが、やはり知名度や作品への信頼度が高い分、好調なスタートを切っているようです。
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今回は第11位~第20位の10作品を発表しましたが、タイトルやあらすじ、表紙などにピンときたタイトルがあったら、ぜひチェックしてみてください!
それでは、次回はトップ10を発表します。お楽しみに!