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2019年4月より、春クールのTVアニメがスタート。今クールも漫画原作のタイトルが豊作で、その数は約30タイトルにものぼります。
アニメの原作コミックは、通常、放送開始とともに売上が大きく跳ね上がります。人気の高いアニメほどその傾向は強いので、「原作コミックの売上を見れば、どのアニメ作品に人気があるのかわかる」ともいえるでしょう。
放送中の2019年春アニメでは、どの作品の単行本が売れているのでしょうか?
今回も、これまで同様にアニメの放送開始月(2019年4月)における単行本第1巻の売上冊数を調査。上位5作の解説とともに、放送前月(2019年3月)と比べ、売上がどれほど伸びているのかを発表します。
4月末に3週間分(4月1日~21日)の売上で【速報版】ランキングを発表しましたが、そこから順位の入れ替わりがあるかも注目です。
それでは、さっそく見ていきましょう。
※第2期以降・続編のタイトルは除きます。
※「漫画原作のアニメ」には、小説などのコミカライズを含みます。
※売上の調査・比較には、いずれも「日販 オープンネットワークWIN」のデータを使用しています。
※読者層の調査には「日販 WIN+」のデータを使用しています。
春アニメの原作で4月に最も売れたのは、「週刊少年ジャンプ」(集英社)連載の和風バトルファンタジー『鬼滅の刃』でした。
『鬼滅の刃』は、家族を鬼に殺された少年・炭治郎が、唯一生き残ったものの狂暴な鬼に変異してしまった妹・禰豆子を元の姿に戻し、家族の仇を討つために旅をする物語です。
熱くて泣けるストーリーと緊迫の剣劇バトル、そしてシリアスな世界観に挟み込まれる独特なギャグセンスでじわじわと人気を集めた本作は、「全国書店員が選んだおすすめコミック2017」で第14位、「俺マンガ大賞2017」で第9位を獲得しています。
TVアニメの放送が始まった4月の第1巻の売上は、放送前の3月に比べて約5.0倍に。4月末からのゴールデンウィークに売上が大きく跳ね上がっており、人気はさらに加速しているようです。
『鬼滅の刃』の読者の男女比は4:6。男女ともに10代・20代の人気が高いです。『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平/集英社)や『呪術廻戦』(芥見下々/集英社)などがよく併読されています。
なお、現在『鬼滅の刃』は、第15巻まで発売されています。ノベライズ『鬼滅の刃 しあわせの花』も売れ行き好調です。
第2位は『賢者の孫』となりました。
『賢者の孫』は、小説投稿サイト「小説家になろう」発の人気ライトノベルをコミカライズした異世界転生ファンタジー。
交通事故にあった20代のサラリーマンが、現世の記憶を持ったまま赤ん坊として異世界に転生。「賢者」と呼ばれる魔法使いの老人に拾われ、孫として育てられます。
規格外の強さを身につけた主人公ですが、ひたすら魔法だけ教わっていたのでまったくの常識知らずのまま大人に! そんな彼が巻き起こす騒動を描く、まさに王道の俺TUEEE系作品です。
『賢者の孫』第1巻の4月の売上は、アニメ放送前の3月と比較すると約4.4倍に。とくに放送開始直後に大きく売上を伸ばしています。
読者の男女比は7:3で、20代を中心に10代から40代まで幅広い年齢層に人気です。併読している作品には『転生したらスライムだった件』(原作:伏瀬、漫画:川上泰樹/講談社)や『失格紋の最強賢者』(原作:進行諸島、漫画:肝匠&馮昊(Friendly Land)/スクウェア・エニックス)といった、異世界転生作品が見られました。
なお、単行本は第11巻まで発売中です。
第3位にランクインしたのは、あだち充さんの野球漫画『MIX』。先月発表した【速報版】ランキングより1つ順位を上げています。
『MIX』は、代表作『タッチ』から約30年後の明青学園を舞台にした物語。血のつながらない兄弟・立花投馬と走一郎のバッテリーを中心とした野球部のメンバーが、上杉達也ら以来の甲子園出場を目指します。
『MIX』第1巻の4月の売上は、アニメ放送前の3月と比べてなんと約9.0倍!! 5月に入っても高い売上を維持しています。
読者の男女比は6:4で、年齢層は40代がピーク。子どもの頃に『タッチ』を読んでいた人たちが、アニメをきっかけに単行本を購入しているのかもしれません。なお、併読されている作品には『MAJOR』(満田拓也/小学館)、『ダイヤのA』(寺嶋裕二/講談社)などの野球漫画が見られました。
なお、『MIX』の単行本は第14巻まで発売されています。