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映画プロデューサーのかたわら、これまでに小説も執筆してきた川村元気さん。
デビュー作の『世界から猫が消えたなら』と2作目の『億男』はともに映画化されました。
5月15日(水)に発売される最新作『百花』は、認知症となった母親とそれに向き合う息子との「家族愛」をテーマにした物語。
徐々に自分のことを忘れていく認知症の母親に対して、葛藤や後悔を抱きながらも寄り添う主人公の姿に、胸にこみあげるものがあるはずです。
大晦日、実家に帰ると母がいなかった。
息子の泉は、夜の公園でブランコに乗った母・百合子を見つける。
それは母が息子を忘れていく日々の始まりだった。認知症と診断され、徐々に息子を忘れていく母を介護しながら、泉は母との思い出を蘇らせていく。
ふたりで生きてきた親子には、どうしても忘れることができない出来事があった。
母の記憶が失われていくなかで、泉は思い出す。
あのとき「一度、母を失った」ことを。
泉は封印されていた過去に、手をのばす――。現代において、失われていくもの、残り続けるものとは何か。
すべてを忘れていく母が、思い出させてくれたこととは何か。(文藝春秋公式サイト『百花』より)
物語の前半で、母親・百合子の認知症の症状が徐々に大きくなり、それに追われる息子・泉の満身創痍な様子が描かれ、その姿に思わず胸が苦しくなります。
後半からは、あらすじにもある「2人の関係性に深く関わる過去の事件」に踏み込むことで、泉は百合子の想いを知ることに。
最後、記憶を失う母親に対して泉は何を感じ、どんな行動をとったのでしょうか。
全体を通して家族への愛が描かれており、記憶を失っても愛は消えないことを痛感させられる感動の物語です。