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史上初のゴールデンウィーク10連休。
ほんのひきだしでは「10連休読むならこれしかない!」と題し、さまざまな出版社の文芸編集者に「10連休に読むなら?」というテーマでおすすめ本を選んでいただきました。
今回本をご紹介いただくのは、中央公論新社 文芸編集部の高松紀仁さんです。
「厩戸皇子(後の聖徳太子)の歴史伝奇小説を書きたい」と、荒山さんからお話しされたのは、もう10年以上も前のことです。
厩戸が国外追放になる。中国からインドへ向かう。仏教を修業して解脱する。そして、仏教導入を巡る蘇我・物部戦争に巻き込まれる――。なにやら面白い大作ができそうな予感がしました。実際、『神を統べる者』全3巻という、大変面白い歴史伝奇小説の大作として、10年かかりましたが読者の皆様にお届けすることができたのです。
『神を統べる者』は、史料がほとんどない厩戸の少年期を描いた作品です。厩戸がインドで仏教修業を行い、仏陀として覚醒する。ここだけ読んでみると、かなり破天荒な内容に思えます。でも歴史の造詣が深い荒山さんです。歴史的リアリティに富み、厩戸の仏陀へと至る道筋も、読者の予想を裏切りながらも(と私は思うのですが)、思わずなるほど! と皆さんも納得してしまうと思います。
2年前『白村江』で話題になり、その『白村江』よりも前から、荒山さんが10年に亘り書き続けた『神を統べる者』(全3巻)。ちょうど荒山さんのデビュー20周年になる今年に、私が変わらず担当して刊行できたことに安堵するとともに、嬉しく思います。ぜひ荒山徹さんのマイルストーンとなる本作を、皆さんにぜひ、GW中の読書にお楽しみいただけたらと思います。
内容紹介
「人には見えないもの」に襲われる。幼い厩戸御子は悩んでいた。御子に霊性を感じた崇仏派の蘇我馬子、排仏派の物部守屋は御子を自分の陣営へ取り込もうとするのだが……。(中央公論新社公式サイトより)
次回は【筑摩書房 第一編集室 山本充さん】のおすすめ本です!