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  • 現在までの“売れ方”から見る「2019年本屋大賞」:ノミネート10作を解説!

    2019年02月16日
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    古幡瑞穂(日販 マーケティング部)
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    『ある男』

    ある男
    著者:平野啓一郎
    発売日:2018年09月
    発行所:文藝春秋
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784163909028

    あらすじ
    弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。宮崎に住んでいる里枝には2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。

    ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。

    (『ある男』特設サイトより)

    50代・60代の読者から圧倒的な人気を誇る平野啓一郎さん。『マチネの終わりに』で惜しくもノミネートを逃し、今回が初ノミネートとなりました。

    「キノベス!2019」では第2位。今後の動きが楽しみな作品です。

     

    『さざなみのよる』

    さざなみのよる
    著者:木皿泉
    発売日:2018年04月
    発行所:河出書房新社
    価格:1,512円(税込)
    ISBNコード:9784309025254

    小国ナスミ、享年43。
    宿り、去って、やがてまたやって来る――。
    命のまばゆいきらめきを描いた、感動と祝福の物語。

    「今はね、私がもどれる場所でありたいの。
    誰かが、私にもどりたいって思ってくれるような、そんな人になりたいの」(9話より)

    「やどったから、しゅくふくしてくれてるんだよ」
    やどったって、何が?と光は心の中で聞いてみる。
    「いのちだよ」(13話より)

    (河出書房新社『さざなみのよる』特設サイトより)

    第11回本屋大賞で『昨夜のカレー、明日のパン』が第2位に輝いた、木皿泉さんの作品。

    NHK総合の新春スペシャルドラマ「富士ファミリー」(2016年・2017年放送)の登場人物が主人公の小説ということで、ドラマを思い浮かべながら読んだ人も多いのではないでしょうか。

    人気がそのまま反映されたように、『さざなみのよる』は発売直後から高い水準で売れ続け、8月には「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)に取り上げられて大きな山ができています。

     

    『愛なき世界』

    愛なき世界
    著者:三浦しをん
    発売日:2018年09月
    発行所:中央公論新社
    価格:1,728円(税込)
    ISBNコード:9784120051128

    あらすじ
    恋のライバルが、人類だとは限らない――!? 洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちと地道な研究に情熱を燃やす日々……人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!?

    (中央公論新社公式サイト『愛なき世界』より)

    『広辞苑』改訂版の発売によって『舟を編む』に再び注目が集まり、『ののはな通信』『愛なき世界』と長編2作が発売された三浦しをんさん。三浦しをんファンにとって、この1年間は嬉しい年だったことでしょう。

    『ののはな通信』もノミネートされてもおかしくない状況でしたが、今回は『愛なき世界』がめでたくノミネートとなりました。『舟を編む』に続き2度目の受賞となれば、恩田陸さんに続く2人目の複数回受賞作家となります!

     

    『熱帯』

    熱帯
    著者:森見登美彦
    発売日:2018年11月
    発行所:文藝春秋
    価格:1,836円(税込)
    ISBNコード:9784163907574

    汝にかかわりなきことを語るなかれ――。そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。
    この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」、この言葉の真意とは?
    秘密を解き明かすべく集結した「学団」メンバーに神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと「部屋の中の部屋」……。
    幻の本をめぐる冒険はいつしか妄想の大海原を駆けめぐり、謎の源流へ!

    (文藝春秋BOOKS『熱帯』より)

    森見登美彦さんは、5度目の本屋大賞ノミネート。2017年には『夜行』が第8位となりました。『熱帯』は直木賞にもノミネートされ、発売直後から注目度MAXです!

    現実離れした物語がどこにたどり着くのか、著者自ら「我ながら呆れるような怪作である」と評する本作。みなさんはどう読みますか?

    【著者エッセイ】森見登美彦が小説という“謎”に真っ向から挑んだ怪作『熱帯』

     

    『フーガはユーガ』

    フーガはユーガ
    著者:伊坂幸太郎
    発売日:2018年11月
    発行所:実業之日本社
    価格:1,512円(税込)
    ISBNコード:9784408537320

    あらすじ
    僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。
    常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと。そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと――

    (実業之日本社公式サイト『フーガはユーガ』より)

    8度目のノミネート、そのうち過去1回は大賞を受賞している伊坂幸太郎さん。人気は衰えず、前回の『AX アックス』に続き、今回も堂々のノミネートとなりました。

    全世代に幅広く支持され、まさに“国民的作家”となった伊坂さん。2度目の受賞はなるでしょうか?

    例年、本屋大賞のノミネート作発表時には「意外!」「あれが入っていない」といった驚きの声も多く聞かれます。今年はよりそれが多かった気も……。

    これらノミネート作品に、書店員さんたちはどう順位をつけるのか。また、“入らなかった作品”への強い愛がどう売り場に現れるのか。いずれも目が離せません!

    本屋大賞受賞作の発表は、4月9日(火)の予定です。皆さんもぜひ全作を読んで、自分にとっての本屋大賞を選んでみてくださいね。

     

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