'); }else{ document.write(''); } //-->
映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」(2月22日公開)の完成披露試写会が1月29日(火)に行なわれ、主演の安田顕さんをはじめ松下奈緒さん、村上淳さん、石橋蓮司さん、倍賞美津子さんと、同作の監督・脚本をつとめた大森立嗣さんの6名が登壇しました。
「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」は、宮川サトシさんが自身の経験を綴った同名のエッセイ漫画を映画化したもの。
「遺骨を食べたい」というドキッとするようなフレーズは、母・明子さんが亡くなり火葬されたあと、拾骨の際に宮川さんが実際に思ったこと。二人兄弟の末っ子で、幼い頃から甘えん坊なところがあった主人公・サトシは、「骨を食べて母を自分の一部にしたい」というその思いが象徴するように、亡くなってからも「母のいない世界」を受け入れられずにいました。
本作では、そんなサトシと母の“最後の日々”と、その後サトシが母の死に自分なりに向き合い、少しずつ“未来”のほうを見るようになっていく姿が描かれます。
映画の大部分は、昨年市制100周年を迎えた岐阜県大垣市で撮影。岐阜県は、原作者・宮川サトシさんの故郷でもあります。
田園風景の広がるのどかな環境のもと、いい雰囲気で撮影が進められたようで、イベント当日はキャスト一同「おだやかないい時間を過ごせた映画だった」と当時を振り返っていました。
そんななか、安田顕さん(宮川サトシ役)、倍賞美津子さん(母・明子役)、村上淳さん(兄・祐一役)、石橋蓮司さん(父・利明役)からなる「宮川家」を見守る立ち位置だった松下奈緒さん(サトシの恋人・真里役)は、宮川家の男性陣を見て「『男の人はお母さんがいないとだめなんだな』と思って、それが次第に愛おしく、『私が守らなきゃ』という気持ちになった」とコメント。
あらすじからはサトシ一人だけが頼りないようにも思えますが、まさに太陽のような存在だった母親を亡くし、平気だった者は誰もいないはず。
口数が少なく無愛想な父にも、あまり実家に顔を出さなかった兄にも「やっぱり家族だな」と思わざるをえないシーンがありますので、ぜひお楽しみに。
また、原作をすでに読んでいた方がキャスト発表の際に「おっ」と思ったかもしれないのが、サトシの母・明子を倍賞美津子さんが演じるということ。
漫画には、母親と倍賞美津子さんとの“共通点”が描かれているシーンがあります。
大森立嗣監督によれば「倍賞さんありきのキャスティングではなかった」「尊敬する女優さんで、ぜひ一緒に仕事をしたいという強い気持ちがあった」ということですが、とはいえ、明るくパワフルな人柄と、みんなを優しいまなざしで見つめる姿には、「宮川さんのお母さんは本当にこんな方だったのかも」と思ってしまうはずです。
*****
イベントの最後には、安田さんから「こういうタイトルですが、観終わった後は笑顔で帰れるような作品です。僕はそうでした」というメッセージがありました。
胸が苦しくなるシーンはたくさんありますが、終盤には母親が“思わぬプレゼント”を遺していたことがわかり、「悲しい」「さみしい」という気持ちが、いつのまにか「ありがとう」に変わっていると思います。
映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」は2月22日(金)公開。
また原作漫画については、本編のその後であり、映画の裏話としても楽しめる書き下ろしエピソードとして加えた新装版が発売中です。
映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」
2019年2月22日(金)全国順次ロードショー【STORY】頼りないが優しい息子・サトシと明るくてパワフルな母・明子。平凡でユーモラスな宮川一家の日常は、母が突然ガンを宣告されたことによって変化していく。サトシは恋人の真里に励まされながら母のために奔走し、家族は戸惑いながらも支えていく。そして…母と別れて1年後、やっと家族それぞれが新たなスタートをきった頃、サトシの元に突然、母からプレゼントが届く。それは想像をはるかに超えた特別な贈り物だった――。
出演:安田顕 松下奈緒 村上淳 石橋蓮司 倍賞美津子
監督・脚本:大森立嗣
原作:宮川サトシ『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(新潮社刊)
音楽:大友良英
主題歌:BEGIN「君の歌はワルツ」
配給:アスミック・エースhttp://bokuiko-movie.asmik-ace.co.jp/
©宮川サトシ/新潮社 ©2019「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」製作委員会