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  • ダ・ヴィンチ編集部が「プラチナ本」に認定!今キテる“美術系漫画”の注目株『モディリアーニにお願い』

    2018年12月29日
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    日販 ほんのひきだし編集部 浅野
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    贋作・レプリカ専門のギャラリーを舞台にした『ギャラリーフェイク』の連載再開、『ブルーピリオド』が「このマンガがすごい!2019」オトコ編第4位にランクインするなど、今、じわじわと“芸術系漫画”の波がきています。

    そんななか、以前ほんのひきだしで紹介した『モディリアーニにお願い』が、ダ・ヴィンチ編集部による「絶対はずさない!プラチナ本」に選ばれました。

    ・現役美大生による、美大が舞台の作品
    ・悩み葛藤しながらも、あくまでまっすぐに進もうとする登場人物たちの姿
    ・スクリーントーンを使わずすべて手描きで描かれた、独特の温かみをもつ絵柄

    ほんのひきだしでは特にこの3点に着目し、著者・相澤いくえさんの貴重なインタビューとともにお届けしました(記事はこちら)。

    『モディリアーニにお願い』は現在第3巻まで発売中。今回は第1巻をおさらいするとともに、第2巻以降の見どころをご紹介します。

    モディリアーニにお願い 1
    著者:相澤いくえ
    発売日:2016年10月
    発行所:小学館
    価格:596円(税込)
    ISBNコード:9784091878946

     

    主な登場人物

    物語の舞台は、東北の山の上にある「バカでも入れる小さな美大」。

    全校生徒はおよそ300人、そのうち美術学科は140人程度。女子生徒が圧倒的に多いなか、そのことも手伝って仲良くなった男子3人組が本作のメインキャラクターです。

    金髪で何かと声の大きな「千葉」、黒髪で人見知りの「藤本」、彼らの1歳上で長髪パーマの「本吉(もっくん)」。

    3人は2年生で、学年に男子学生は彼らしかいません。

    そして彼らは、日々の制作や、周囲の学生・教師たちとの関わりを通して、「夢ってなんだろう」「芸術ってなんだろう」「何のために生きるんだろう」と考えながら成長していきます。

    各話約30ページほどで一つひとつが完結しているのですが、どの話も短編とは思えない読みごたえ。さらにそれらのエピソードが積み重なることで、読者も彼らと一緒に、一歩一歩成長しているような気持ちになります。

     

    第1巻でピックアップしたシーン

    以前紹介した記事でピックアップしたのはこちら。

    いい作品を作り、個展を開けることになったとき、ほかの学生から「運いいよね」「よっぽどオーナーに気に入られたんだね」「可愛いもんね」と声をかけられた“川下”という女の子。

    努力する自分を疑ってはいないけれど、自分にはない才能への嫉妬や、他人の心無い言葉の前に折れてしまいそうになることは誰しも経験があるはず。

    それに対して負けまいと自分を奮い立たせる姿に、胸が熱くなりました。

     

    第2巻、第3巻では……

    第1巻の終盤で3年生になった3人。第2巻・第3巻でも、彼らは制作を通して“自分にとっての美術”の形を一つひとつさぐっていきます。

    またタイトルになっている画家「モディリアーニ」についても、第1巻では本吉が「モディリアーニのような死後注目される画家になんかなりたくない」と言及していたくらいでしたが、第2巻では千葉から見たモディリアーニの姿が描かれ、物語全体がどんどん多面的な要素をもっていきます。

    それぞれのバックグラウンド、美術を選ぶ理由、美術に対する向かい方、表現することへの思い、なくならない才能への憧れと葛藤。

    なかでも「信じられる友人がいることの心強さ」は、エピソードを追うごとにその重要さがどんどん増していきます。

    そんななかで今回紹介したいのが、こちらのシーン。

    大学の合同ゼミナール展で、千葉の作品を見た藤本。

    熱さと素直さは人一倍だけれど、技術ではまだまだと思われていた千葉の作品は、彼の頑張る姿を見てきたことを抜きにしても、藤本を圧倒するほどのものでした。

    作品を目の当たりにして、一瞬自分のなかに生まれた「千葉の作品を壊してしまいたい」という気持ちに動揺する藤本。

    ぼくにとって絵を描くことは、砂漠で穴を掘ることに似ている。

    砂漠で穴を掘っていると、色んなものが出てくる。みんな何かを探していて、でもそれが何なのか分からなくて。出てきたものが良いものなのか、探してたものなのか分からなくて

    ほとんどの人は大人になる前に穴を掘るのをやめてしまう。でもたまに、どこを掘ったら何が出てくるのか、自分が何を探しているのか、ぜんぶ知ってる人もいる――と思う

    先ほど紹介した第1巻の“川下さん”のエピソードにも「負けたくない」というセリフがありましたが、「負けたくない」「勝ちたい」という気持ちは、他人に対する「負けろ」「消えてくれ」という気持ちと隣り合わせ。

    藤本はこの衝動と苦しみにどう向き合うのでしょうか?

     

    ダ・ヴィンチ編集部の推薦コメントは「ダ・ヴィンチ」2019年1月号にて!

    ダ・ヴィンチ 2019年 01月号
    著者:
    発売日:2018年12月06日
    発行所:KADOKAWA
    価格:700円(税込)
    JANコード:4910059870195

    現在発売中の「ダ・ヴィンチ」2019年1月号は、BOOK OF THE YEAR 2018特集。小説・コミックなど各ジャンルのトップ作品を取り上げ、『名探偵コナン』の作者・青山剛昌さんや、『メタモルフォーゼの縁側』が「このマンガがすごい!2018」オンナ編第1位を獲得した鶴谷香央里さんのインタビューなども掲載されています。

    今回紹介した『モディリアーニにお願い』も、「今月の 絶対はずさない!プラチナ本」コーナーに掲載。

    今年のうちに読んでおくべき作品を、ぜひ探してみてください。




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