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2017年1月に発売されるやいなや衝撃的なタイトルで話題を呼び、漫画化されたほか実写ドラマ化も発表され、現在もなお注目を集めている『夫のちんぽが入らない』。
今年9月には講談社文庫から文庫版が発売、単行本とあわせて現在23万部の大ヒットを記録――しているのですが、「これからますます多くの人に読んでもらいたい」と願う講談社を悩ませたのが、やはり「タイトル」でした。
しかしあるきっかけで「タイトルを逆手に取ったさらにインパクトのある見せ方」が生まれ、本書は現在、装いを新たにして書店店頭に並んでいます。
その経緯と“仕掛け”の内容について、文庫版の編集を手がけた水口来波さんに文章を寄せていただきました。
同じ悩みを持つ人がいたなんて知らなかった。自分の物語だと思いながら読んだ。人とうまくかかわることができない気持ちを言葉にしてくれてありがとう。――センセーショナルな書名とは裏腹に、読者から寄せられた感想の多くには、痛切な気持ちが綴られていて、胸を打たれました。
「売れている本」に手を伸ばす読者層を想定して作った文庫版『夫のちんぽが入らない』は、深い共感とともに静かな広がりを見せています。しっとり着実に売れています。
ここからは、もう少し「ポップに」売っていきたいとも思うのです。普通という呪いに苦しむ繊細な女性の告白本であると同時に、ユニークなエピソードと笑える表現が満載の、とにかく面白い本でもあるからです。どうしたらもっと“気楽に”手に取ってもらえるのだろうと。
そんな折、嬉しいお知らせをいただきました。本書が「Yahoo!検索大賞(小説部門賞)2018」に選出されたといいます。大手検索エンジンより「今年いちばん検索された小説」に認定されたのです。
たくさんの話題書がある中で、なぜ本書がもっとも検索されたのか。やはり「気になっているけど、タイトルを口に出せない」「聞けない」からだと思います。「言えないタイトル」は強みだということに、はたと気がつきました。交通広告や新聞広告にタイトルが載せられないことも、逆に人の興味をかき立てていたのかもしれません。その強みを120%活かそうと作ってみたのが、「タイトルを伏せた覆面カバー(フル帯)」です。
▼タイトルや著者名を隠した覆面カバー(講談社文庫)
年末年始はこれで売ります。反応が楽しみです……! ちなみにタイトルは言えません、といいながら、まったく入っていないのは流通上困るという販売会社さんのご意見もしっかり踏まえました。どこに書いてあるかは、もちろん言えません。
(文:講談社 文庫出版部 水口来波)
▼書店店頭ではこのパネルで展開中
・「普通」という呪いに苦しむ女性を描く『夫のちんぽが入らない』が漫画化!
・「夫のちんぽが入らない」衝撃の実話が連ドラ化!演出は「百万円と苦虫女」のタナダユキ
・『夫のちんぽが入らない』のこだまが、限界ぎりぎりまで綴ったエッセイ集を語る!『ここは、おしまいの地』インタビュー【前編】