'); }else{ document.write(''); } //-->
『楽園のカンヴァス』や『暗幕のゲルニカ』など、美術作品をモチーフにした小説が人気の原田マハさん。自身もニューヨーク近代美術館などでキュレーターとして活躍していました。
原田さんの作品は、思わず「どんな絵だろう?」と興味が湧くような描写と、絵画や美術の知識がなくても惹きこまれるストーリーが大きな魅力。
そんな原田さんの最新刊『常設展示室』が、11月22日(木)に発売されました。タイトル通り「常設展示」をテーマとした短編集です。
その絵は、いつでもあなたを待っている。人生の岐路に立つ人たちが辿り着いた世界各地の美術館。巡り会う、運命を変える一枚とは――。故郷から遠く離れたNYで憧れの職に就いた美青は、ピカソの画集に夢中になる弱視の少女と出会うが……(「群青 The Color of Life」)ほか。
(新潮社公式サイト『常設展示室』より)
悩んでいるとき、ふと出会った音楽や映画などに、不思議と背中を押された経験はありませんか?
作品に収録されている6篇の物語は共通して、悩みを抱える女性が主人公。
例えば「マドンナ」という物語の主人公であるあおいは、憧れの仕事に邁進する一方、年老いた母親をひとりぼっちで暮らさせていることに申し訳なさを感じています。ところが、母親からの些細な電話ひとつにイライラしてしまい、なかなか優しくすることができません。
また「豪奢」の主人公である紗季は、IT起業家の愛人です。大好きだった仕事を辞めてまで彼の傍にいようとしますが、自分の下した退職という選択に迷いを持っています。
そんな彼女たちが、美術館の「常設展示室」で出会った一枚の絵画をきっかけに、自分の人生を見つめ直していきます。
彼女たちが出会った絵画とはなんだったのか、そして、それぞれどのような心の変化が訪れるのでしょうか。
いつでも観に行くことができる「常設展示」の絵画を取り上げた本書。
辛くなったり、迷ったり、悩んだりしたとき、どんな時でも「必ず励ましてくれる」存在がいるのだと、エールを送ってくれる一冊です。
・第6回京都本大賞に原田マハ『異邦人』が決定! 才能と美に翻弄された人々を描く美術小説
・原田宗典×原田マハ、初の兄妹対談!!世界の紛争地帯を回って記した『やや黄色い熱を帯びた旅人』を語る
・原田マハが、ついにピカソを描いた!『暗幕のゲルニカ』文庫版発売