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11月8日(木)に発売される絵本『みずとは なんじゃ?』。
かこさとしさん作、鈴木まもるさんが絵を手がけたこの絵本は、かこさとしさんの最後の絵本であり、また、6月に放送されたNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で打ち合わせ風景などが紹介されたこともあって、発売決定時から注目を集めています。
今回は本作が【かこさとし×鈴木まもる】のタッグで制作された経緯にフォーカスし、『みずとは なんじゃ?』の舞台裏をお届けします。
鈴木まもるさんは、1980年に『ぼくの大きな木』でデビューした絵本作家。これまでに手がけた絵本・童話のイラストは200冊以上にものぼります。
そんな鈴木さんにとって、子ども時代から大切な存在だった絵本が、かこさとしさんの『かわ』。
子どもの頃に『かわ』に出合った鈴木さんは、小さな流れが大きな海へ広がっていく世界観に感銘を受け、絵本作家になってからはこれを“目標とする作品”の一つにしていたのだそうです。
小さなことの積み重なりや連続が、大きな広がりになって世界をつくっていく……。そんな世界観は、鈴木さんの作品のなかにも見ることができます。
『かわ』は、鈴木まもるさんが鳥の巣研究をはじめとする“自分の表現”を打ち出していくきっかけとなった、非常に重要な作品なのです。
鈴木さんが『みずとは なんじゃ?』の絵を手がけることになったのは、かこさとしさんからの希望があったから。かつて、鈴木さんはかこさんに絵本を見てもらう機会があり、構成や絵の表現、絵本を制作する姿勢をかこさんから高く評価されていました。
容態が悪くなり、絵を描くことが難しくなったかこさんから「絵は鈴木さんに」と希望があり、今回のタッグが実現。鈴木さんは憧れのかこさんに元気になってもらいたい一心で、驚異的なスピードでラフを完成させ、かこさんにそれをチェックしてもらうことができました。
出版元である小峰書店の担当者に聞いたところ、この鈴木さんの尽力がなければ、かこさんにラフを見てもらうことができず、おそらく『みずとは なんじゃ?』が刊行されることもなかっただろうとのことです。
『みずとは なんじゃ?』を実際に読んでみるとわかりますが、鈴木まもるさんのかこさんに対する思いは、こういったエピソードだけでなく“絵”にも現れています。
▼『みずとは なんじゃ?』より
これまでかこさとしさんの絵本に親しんできた方は、ページをめくると「あっ! こんなところに!」「ここにも!」という発見があるはず。一度おはなしを読み終えたら、次はじっくりすみずみまで絵を楽しんでみてください。
なお『みずとは なんじゃ?』制作の経緯は、初回特典の特製冊子でくわしく紹介されています。
・かこさとし最後の絵本『みずとは なんじゃ?』 2018年11月8日発売