'); }else{ document.write(''); } //-->
綾野剛さん主演で10月から放送されている、ドラマ「コウノドリ」。産婦人科を舞台にした感動の命の物語が話題を呼び、原作の漫画も大ブレイク中です。
しかし実は『コウノドリ』のほかにもう一つ、産婦人科を舞台にしたブレイク中の漫画があります。その漫画のタイトルは『透明なゆりかご』です。
『透明なゆりかご』の著者は、看護師から風俗嬢、AV出演を経て漫画家になるという波乱に富んだ経歴を持つ、沖田×華(おきた・ばっか)さん。
『透明なゆりかご』は、沖田×華さんが高校の看護学科3年生のときに見習い看護師としてアルバイトしていた、産婦人科医院での実体験をもとに描かれています。
あらすじ
1997年、看護学科の高校3年生の×華は母親のすすめで産婦人科院の見習い看護師として働くことになる。子供が苦手なのに加え、中絶の現場やその後処置を体験して一時は辞めそうになるが、出産の現場に立ち会い生まれる命の力強さに感動し、仕事を続けていく決意をする。輝く命とひっそり消えていく命。その重さは違うのだろうか?
〉『透明なゆりかご』の試し読みはこちらから
http://kisscomic.com/kc/yurikago/index.html
『透明なゆりかご』の単行本第1巻が発売されたのは、2015年5月。
衝撃的な内容で発売直後から大きな話題を呼んだことからマスコミにも多数取り上げられ、2015年7月には「ハフィントンポスト日本版」、10月には「現代ビジネス」(その後Yahoo!に転載)に、沖田×華さんのインタビュー記事が掲載されました。売上は、そのタイミングでも大きく跳ね上がっています(日販 オープンネットワークWIN調べ)。
・17歳のアルバイトは、中絶された胎児の処置だった――漫画家・沖田×華さんが描く、産婦人科の光と影(ハフィントンポスト)
・妊婦死亡、流産、14歳の母親……知られざる産婦人科の現場から~大反響漫画『透明なゆりかご』作者・沖田×華さんに聞く(現代ビジネス)
また2015年9月には、電子書籍販売サイトがバナー広告で本作を紹介。その影響も加わって売上が上昇し、一気にブレイクしています。
『透明なゆりかご』の読者は、30~40代の女性が中心。さらに、同じ産婦人科を描いた『コウノドリ』を併読している傾向が非常に強いです!
下の表は『透明なゆりかご』単行本第1巻を買った人が買っているほかの漫画を、多い順に並べたもの。ご覧のとおり、『コウノドリ』の単行本がずらりと並んでいます(日販 WIN+調べ)。
また、農業高校を舞台に食や命の大切さを描く青春物語『銀の匙 -Silver Spoon-』(荒川浩/小学館)や、病児保育士を主人公にした『37.5℃の涙』(椎名チカ/小学館)などの作品も見られました。
『透明なゆりかご』では、産婦人科医院を舞台として、命の誕生という“光”の部分と同時に、中絶や妊婦死亡、レイプ、流産といった“影”の部分も描かれています。ドラマとして脚色された部分のある『コウノドリ』と違い、『透明なゆりかご』は、著者の沖田×華さんが実際に体験したことを描いたルポ漫画的な作品です。そのため、描かれる内容はよりストレートで、ショッキングでハードです。
しかし、沖田×華さんの柔らかくてかわいらしい絵柄と、あまり感情的にならない淡々とした作風によって、『透明なゆりかご』からは「怖いもの見たさ」や「野次馬根性」のような雰囲気は感じられません。描かれるエピソードのほとんどはハッピーエンドではありませんが、逆境の中から再び立ち上がろうとする生命の力強さが感じられ、静かな中に生命の神秘や人生の悲哀が漂う感動的な作品に仕上がっています。その中でも特におすすめなのは、第1巻に収録されている「第2話 野良妊婦」のお話。この話のラストは、涙なしでは読めません!!
現在『透明なゆりかご』の読者は30~40代の女性が中心ですが、男女問わず読みやすい作品だと思います。子どもや妊娠・出産にまつわる現実を知る意味でも、男性や若い女性には特に読んでもらいたい作品です。
『透明なゆりかご』、ぜひこの機会に手に取ってみてください!
・『透明なゆりかご』が清原果耶主演で連続ドラマ化!NHK総合にて2018年7月より放送