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ヨシタケシンスケさんの最新絵本『おしっこちょっぴりもれたろう』が、6月5日(火)に発売されました。
『りんごかもしれない』『つまんないつまんない』など、ユーモアあふれる発想と子どもの心に寄り添う絵本で人気を博してきたヨシタケさん。本作は「おしっこの時にいつもちょっぴりもらしてしまう男の子」が主人公となっていますが、どんなお話が描かれているのでしょうか?
本作の内容とヨシタケさんが込めたメッセージについて、編集を担当したPHP研究所・児童書局出版部の阿部聡子さんに文章を寄せていただきました。
『おしっこちょっぴりもれたろう』は、タイトルだけを見ると子どもが喜ぶ「おしっこの絵本」かと思われますが、本書はおしっこだけがテーマの絵本ではないのです。
いつもおしっこがもれちゃう男の子、もれたろう。「いいじゃないか、ちょっぴりなんだから。ズボンをはいたらわかんないんだから」と言って、おしっこが乾くまで冒険にでかけます。そして、自分のように「もれたろう」で困っている人がいるんじゃないかと、みんなに声をかけていくのです。もれたろうは仲間を探していく中で、あることに気がつきます。
最初の打ち合わせの時に、「タイトルは『おしっこちょっぴりもれたろう』にしようと思う」と、ヨシタケさんから一言。タイトルだけで笑わせてくれるセンスに脱帽でした。そして、「少しだけもれちゃう子が主人公で、終わり方だけ決まっている」とのこと。それから後日あがってきたラフは、単におしっこだけではない、気づきや切なさを感じる深い内容でした。
「その感覚わかる!」というあるあるネタが出てきたり、もれたろうの意外な仲間も登場するなど、笑いが盛りだくさんの内容です。そして、もれたろうが仲間探しを通じていろいろなことを考える場面は、大人の心にも響くはずです。
また、ユーモアだけでなくヨシタケさんの優しさも垣間見ることができます。「もれたっていいじゃないか」「大丈夫、大丈夫」と、子どもたちの悩みに寄り添いながら、ヨシタケさんの発想や面白さで心を軽くしてくれる、そんな絵本になっています。
期待を裏切らないヨシタケワールド全開の絵本、親子で読んで頂けると嬉しいです。そして、おしっこがもれて落ち込んでいる子がいたら、「もれたっていいじゃないか!」と、思ってくれたらいいですね。
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PHP研究所 児童書局出版部 阿部聡子
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